タイのTrueがCAT Telecomと提携して4G LTEサービスで850MHz帯も利用へ
- 2016年01月06日
- 海外携帯電話
タイのTrueグループはブランド名をTrueMove Hとして展開しているモバイル通信サービスに関して、タイのCAT Telecomと提携してLTEサービスで850MHz帯(Band 5)も利用する計画であることがタイメディアの報道で分かった。
Trueグループ傘下のReal MoveはCAT Telecomの仮想移動体通信事業者(MVNO)として850MHz帯を利用してW-CDMA方式を運用しており、この850MHz帯を2016年第3四半期までにFDD-LTE方式に転用する計画という。
TrueMove Hブランドのモバイル通信サービスはTrue Move H Universal Communication、Real Move、True MoveのTrueグループ傘下の3社が運営するモバイル通信サービスを統合しており、筆者はそのようには認識していないものの一般的な利用者からはひとつのTrueMove Hのモバイル通信サービスとして認識されている。
True Move H Universal Communicationは周波数の利用ライセンスを取得して移動体通信事業者として運営し、Real MoveはCAT Telecomと仮想移動体通信事業者の契約を交わして運営し、True MoveはCAT Telecomが保有する周波数を借用して実質的には移動体通信事業者として運営している。
周波数によって業務形態が異なるため運営会社も異なっているが、実質的にはひとつのサービスと認識して問題ない。
True Move H Universal Communicationはライセンスを取得して2.1GHz帯(Band 1)でLTEサービスを提供しており、また2015年第4四半期の周波数オークションでは1.8GHz帯(Band 3)と900MHz帯(Band 8)の獲得に成功し、1.8GHz帯と900MHz帯でもLTEサービスを提供する計画である。
Real MoveとCAT Telecomが提携関係を強化して850MHz帯をLTEサービスに転用し、Real Moveがそのネットワークを借りることになれば、TrueMove Hのモバイル通信サービスでは2.1GHz帯、1.8GHz帯、900MHz帯、850MHz帯のクアッドバンドでLTEサービスの提供が可能となる。
CAT Telecomは売上高の45%がTrueグループとの周波数の貸し出しやネットワークの卸売りとなっており、CAT TelecomにとってTrueグループのモバイル通信サービスは重要な位置付けであり、タイの政府機関で電気通信事業などを管轄するNational Broadcasting Telecommunications Commission (以下、NBTC)による承認を取得すれば850MHz帯はすぐにLTEサービスへの転用を開始すると見込まれている。
なお、True Moveは1.8GHz帯でGSMサービスを提供しており、2015年7月17日に契約満期を迎えたものの、GSMサービスの利用者が多いことを理由にNBTCが2016年1月まで継続することを要請しており、2016年2月からはネットワークを停波する可能性がある。
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