パキスタン政府がパキスタン国内でアフガニスタンのSIMカードを利用不可とする方針を固める
- 2016年01月23日
- 海外携帯電話
パキスタンの行政機関で電気通信事業を手掛けるPakistan Telecommunication Authority (PTA)はアフガニスタンの移動体通信事業者のSIMカードをパキスタンで利用不可とする方針を固めたことがパキスタンメディアの報道で分かった。
Pakistan Telecommunication Authorityはアフガニスタン政府にパキスタン国内でアフガニスタンの移動体通信事業者のSIMカードを利用不可とする方針を通知しており、アフガニスタン政府が合意すればすぐにパキスタン国内でアフガニスタンの移動体通信事業者のSIMカードを利用不可とする計画である。
パキスタン自体が治安は良くないものの、アフガニスタンとの国境が近いパキスタンの都市は特に治安が悪く、アフガニスタンとの国境近くでは2016年1月だけでも道路で自爆テロが発生し、またチャルサダの大学でもテロが発生して多くの犠牲者が発生した。
Pakistan Telecommunication Authorityはテロリストがアフガニスタンから国境を越えてくることを懸念しており、アフガニスタンの移動体通信事業者のSIMカードを利用不可とすることでアフガニスタンから国境を越えてくるテロリストの通信手段を遮断することになり、テロを撲滅するためのステップのひとつとしている。
また、アフガニスタンの移動体通信事業者のSIMカードが利用不可となれば、第3国の移動体通信事業者のSIMカードを調達しない限りパキスタンの移動体通信事業者のSIMカードを利用することになるが、パキスタンの移動体通信事業者のSIMカードは登録が必須となっており、Pakistan Telecommunication Authorityがテロの計画を察知すれば摘発しやすくする狙いもあると思われる。
なお、過去にもPakistan Telecommunication Authorityはアフガニスタンの移動体通信事業者のSIMカードをパキスタン国内では利用不可としたことがあるが、アフガニスタンとの国境近くでテロが頻発していることで再び同様の手段に踏み切るものと考えられる。
利用不可となるSIMカードはPLMN番号のMVVが412、すなわちAfghan Wireless Communication、Etisalat Afghanistan、MTN Afghanistan、Telecom Development Company Afghanistan (ROSHAN)の4社が対象となる。
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