TurkcellがTeliaSoneraから旧ソ連各国で携帯電話事業を手掛けるFinturの株式を取得へ
- 2016年02月12日
- 海外携帯電話
トルコのTurkcell Iletisim HizmetleriはスウェーデンのTeliaSoneraからFintur Holdingsの株式を取得する方針であることが分かった。
Fintur Holdingsはオランダに拠点を置く持株会社で、TeliaSoneraとTurkcell Iletisim Hizmetleriが出資しており、出資比率はTeliaSoneraが58.55%、残りの41.45%がTurkcell Iletisim Hizmetleriとなっている。
なお、Turkcell Iletisim HizmetleriにはTeliaSoneraの完全子会社であるTeliaSonera Finlandの完全子会社であるSonera Holdingを通じて出資しており、出資比率は14.02%である。
また、Turkcell Iletisim Hizmetleriへの出資比率が51%で筆頭株主となっているTurkcell HoldingにもSonera Holdingが出資しており、出資比率は47.09%となっている。
Turkcell Iletisim HizmetleriおよびTurkcell HoldingとTeliaSoneraの完全子会社とは資本関係を解消することはないと思われるが、Turkcell Iletisim HizmetleriはTeliaSoneraが保有するFintur Holdingsの全株式を取得して完全子会社化を計画している模様である。
Turkcell Iletisim HizmetleriがFintur Holdingsを完全子会社化することになればTeliaSoneraは間接的にFintur Holdingsに出資することになるが、TeliaSoneraの完全子会社とFintur Holdingsの直接的な資本関係は解消し、また経営権はTurkcell Iletisim Hizmetleriに譲ることになる。
Fintur Holdingsはアゼルバイジャン、ジョージア(旧グルジア)、モルドバ、カザフスタンの旧ソ連で移動体通信事業を展開している。
アゼルバイジャンではFintur Holdingsが51%出資のAzertelの完全子会社であるAzercell Telecom、ジョージアではFintur Holdingsの完全子会社であるGurtelの完全子会社であるGeocell、モルドバではFintur Holdingsが99%出資のM Moldcell、カザフスタンではFintur Holdingsが51%出資のKcellを通じて移動体通信事業を手掛けている。
なお、M Moldcellに1%出資するMolfinturにはFintur Holdingsが99.97%出資となり、KcellにはSonera Holdingが10.9%出資となる。
TeliaSoneraはネパール、アゼルバイジャン、ジョージア、モルドバ、カザフスタン、タジキスタン、ウズベキスタンの7ヶ国から撤退することを表明しており、間接的に株式は保有するもののFintur Holdingsの株式をTurkcell Iletisim Hizmetleriに売却して経営権をTurkcell Iletisim Hizmetleriに譲ることでFintur Holdingsを通じて参入しているアゼルバイジャン、ジョージア、モルドバ、カザフスタンから事実上の撤退とする模様である。
ネパールではマレーシアのAxiataにNcellを売却してネパールから撤退することが決まっており、タジキスタンとウズベキスタンにおける事業は引き続き売却先を探す見通し。
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