HUAWEI Mate X、5G NR FR1の通信速度は他社より2倍高速に
- 2019年02月26日
- Android関連
中国のHuawei Technologies (華為技術)が開発したスマートフォン「HUAWEI Mate X」はNR方式の通信速度が他社より2倍も高速となることが分かった。
Huawei TechnologiesがHUAWEI Mate Xを披露した発表会で言及している。
HUAWEI Mate Xは標準化団体の3GPP (3rd Generation Partnership Project)で第5世代移動通信システム(5G)の要求条件を満たすために規定されたNR方式に対応する。
NR Bandはサブ6GHz帯のFR1に対応しており、国際版のHUAWEI Mate Xでは4.5GHz帯(n79)、3.7GHz帯(n77)、3.5GHz帯(n78)、2.5GHz帯(n41)を利用できる。
NR方式のFR1では通信速度の理論値が下り最大4.6Gbpsとなり、発表会では通信モデムにQualcomm Snapdragon X50 5G ModemまたはSamsung Exynos Modem 5100を搭載したスマートフォンの下り最大2.3Gbpsより2倍も高速と説明した。
HUAWEI Mate Xは通信モデムとしてHuawei Technologiesの全額出資子会社で中国のHiSilicon Technologies (深圳市海思半導体)が開発したHiSilicon Balong 5000を搭載する。
HiSilicon Balong 5000はFR1で200MHz幅の帯域幅を利用できるため、200MHz幅を利用時に下り最大4.6Gbpsとなり、HiSilicon Balong 5000を採用したHUAWEI Mate Xはその性能を備える。
米国のQualcommの全額出資子会社で米国のQualcomm Technologiesが開発したQualcomm Snapdragon X50 5G Modemおよび韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)が開発したSamsung Exynos Modem 5100はFR1で利用できる帯域幅が100MHz幅までとなるため、通信速度は200MHz幅を利用時より低速となる。
2019年2月下旬時点で発表済みのNR方式のFR1に対応したスマートフォンはHUAWEI Mate Xを除くと通信モデムはQualcomm Snapdragon X50 5G ModemまたはSamsung Exynos Modem 5100を搭載しており、通信速度は下り最大2.3Gbpsにとどまる模様である。
そのため、HUAWEI Mate XはHuawei Technologiesが説明する通りに、ほかのスマートフォンと比較してNR方式のFR1では通信速度が2倍に達する。
2019年2月下旬までにFR1でNR方式を商用化した移動体通信事業者(MNO)は韓国のSK Telecom、KT Corporation、LG Uplus (LG U+)の3社で、帯域幅はSK TelecomとKT Corporationがそれぞれ100MHz幅ずつ、LG Uplusが80MHz幅となっている。
韓国の移動体通信事業者のように帯域幅が100MHz幅以下であれば、通信速度の理論値はHiSilicon Balong 5000、Qualcomm Snapdragon X50 5G Modem、Samsung Exynos Modem 5100いずれの通信モデムを採用した携帯端末でも変わりないと思われる。
Qualcomm TechnologiesはQualcomm Snapdragon X50 5G Modemの後継としてQualcomm Snapdragon X55 5G Modemを発表しており、Qualcomm Snapdragon X55 5G ModemではFR1で200MHz幅を利用できるため、FR1で通信速度は下り最大4.6Gbpsに達する可能性が高い。
なお、Qualcomm Snapdragon X55 5G Modemを搭載した携帯端末は2019年末までに製品化される見込み。
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