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2018年の国際特許出願数、ファーウェイが世界最多



国際連合(United Nations:UN)の世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization:WIPO)は2018年の国際特許に関する年次報告書を発表した。

特許協力条約(Patent Cooperation Treaty:PCT)に基づく国際特許の出願数は前年比3.9%増の約253,000件となった。

年次報告書では分野別、国別、企業別の特許協力条約に基づく国際特許の出願数も公表されている。

分野別ではデジタル通信分野が最多の20,271件で占有率は8.6%、コンピュータ技術分野が19,152件で8.1%、電気機械・装置・エネルギー分野が16,577件で7.0%、医療技術分野が15,826件で6.7%、運輸分野が10,867件で4.6%を占めた。

国別では1位が米国で前年比0.9%減の56,142件、2位が中国で前年比9.1%増の53,345件、3位が日本で前年比3.1%増の49,702件である。

4位以降は4位がドイツで前年比4.9%増の19,883件、5位が韓国で前年比8.0%増の17,014件、6位がフランスで前年比1.2%減の7,914件、7位が英国で前年比1.3%増の5,641件、8位がスイスで前年比1.8%増の4,568件、9位がスウェーデンで前年比4.7%増の4,162件、10位がオランダで前年比6.6%減の4,138件となっている。

2018年に出願された特許協力条約に基づく国際特許は全体の半数以上となる50.5%がアジアの国から出願された。

上位15ヶ国のうち中所得国は中国とインドのみで、また上位15ヶ国のうち前年比で2桁の年間成長率を記録した国はインドの前年比27.2%増とフィンランドの前年比14.7%のみである。

中国は2002年以降で最も年間成長率が低くなった。

企業別では1位が中国のHuawei Technologies (華為技術)で5,405件、2位が日本のMitsubishi Electric (三菱電機)で2,812件、3位が米国のIntelで2,499件、4位が米国のQualcommで2,404件、5位が中国のZTE (中興通訊)で2,080件、6位が韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)で1,997件、7位が中国のBOE Technology Group (京東方科技集団)で1,813件、8位が韓国のLG Electronicsで1,697件、9位がスウェーデンのEricssonで1,645件、10位がドイツのRobert Boschで1,524件となっている。

Huawei Technologiesは2位以下に大差をつけて1位となり、上位10社のうち6社がアジアの企業となった。

ZTEは2016年に企業別の出願数で1位に輝いたが、2017年と2018年は2年連続で減少しており、2018年については前年比29.8%減と大幅に減らした。

2018年にZTEは米国政府より制裁措置を受けて事業を停止した期間があり、ZTEの事業に大きな影響を与えたが、出願数の減少と関連している可能性がある。

なお、特許協力条約に基づく国際特許はひとつの出願願書を特許協力条約に従い提出することで、特許協力条約加盟国のすべての国で出願したとみなされる出願制度である。

世界知的所有権機関

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