レバノンの携帯電話事業者、米ドルからレバノンポンドに変更
- 2019年11月18日
- 海外携帯電話
レバノンの移動体通信事業者(MNO)でAlfaブランドを展開するMobile Interim Company 1 (MIC1)およびtouchブランドを展開するMobile Interim Company 2 (MIC2)はリチャージカードの販売などを米ドル(USD)からレバノンリラとも呼ばれるレバノンポンド(LBP)に変更したことが分かった。
電気通信大臣はMobile Interim Company 1およびMobile Interim Company 2と各社の代理店に対して、レバノン中央銀行(Banque Du Liban)が設定した為替レートに従ってレバノンポンドでリチャージカードなどを販売するよう要求した。
レバノンでは米ドルとレバノンポンドが通用するが、Mobile Interim Company 1およびMobile Interim Company 2は基本的に米ドルを受け付けてきた。
長らく1米ドルが1,507.5レバノンポンドの固定レートであったが、経済危機に伴う外貨不足やレバノンポンド下落の影響で固定レートが崩れ、レバノンの銀行では一時的に窓口業務や国内外への送金を停止する事態にも至った。
すでに銀行業務などは再開しているが、米ドルへの換金や国外への送金が制限されており、一連の事態を受けて電気通信大臣はリチャージカードなどをレバノンポンドでも販売するよう要求した模様である。
Mobile Interim Company 1およびMobile Interim Company 2は代理店に対してレバノンポンドでリチャージカードを販売しており、代理店はレバノン中央銀行が設定した1米ドルが約1,515レバノンポンドのレートでリチャージカードをレバノンポンドで販売する。
ただ、一部の代理店は信用力が低いレバノンポンドの受け取りに消極的で、本来は50.45米ドルのリチャージカードであれば76,431レバノンポンドで販売されるべきであるが、90,000レバノンポンドを請求した事例もあるという。
なお、Mobile Interim Company 1およびMobile Interim Company 2はレバノン政府が所有する国有企業で、レバノンの政府機関で電気通信分野の規制を司る電気通信省(Ministry of Telecommunications)と締結した管理契約に基づき、民間企業が国有企業の移動体通信事業者を管理する形態を採る。
エジプトのOrascom Investment Holding (OIH)およびZainブランドを保有するクウェートのMobile Telecommunications Companyが管理契約の締結を勝ち取り、Mobile Interim Company 1はOrascom Investment Holdingの子会社でレバノンのOrascom Telecom Lebanon、Mobile Interim Company 2はMobile Telecommunications Companyの子会社でレバノンのMobile Telecommunications Company Lebanonが管理する。
そのため、Mobile Interim Company 1はAlfa Managed by Orascom Telecom、Mobile Interim Company 2はtouch Managed by Zainとして展開している。
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