総務省、MVNOが早期に5Gを導入できるようMNOに情報提供を要請
- 2019年12月19日
- 携帯電話総合
総務省(Ministry of Internal Affairs and Communications:MIC)は移動体通信事業者(MNO)として事業を行う大手の携帯電話事業者に対して、仮想移動体通信事業者(MVNO)に対する第5世代移動通信システム(5G)サービスの提供に係る機能開放に関する要請を実施したと発表した。
第二種指定電気通信設備を設置する電気通信事業者(以下、二種指定事業者)各社は2020年春に5Gサービスを商用化する計画であるが、総務省は二種指定事業者と仮想移動体通信事業者の構成競争確保の観点から、仮想移動体通信事業者でも2種指定事業者と同時期に5Gサービスを商用化できるようすることが重要との考え方を示している。
なお、2019年12月18日時点ではNTT DOCOMO、KDDIおよびOkinawa Cellular Telephone (沖縄セルラー電話)、SoftBankの4社が二種指定事業者に指定されている。
総務省は二種指定事業者が仮想移動体通信事業者に対して十分な情報提供を行っているとは言い難いと判断し、そこで二種指定事業者のうち大手のNTT DOCOMO、KDDI、SoftBankに対して、仮想移動体通信事業者による5Gサービスの提供が円滑に行われるよう、仮想移動体通信事業者が5Gサービスを提供するにあたり必要な情報を仮想移動体通信事業者に対して速やかに提供することなどを要請した。
具体的には3点の要請を実施しており、1点目は二種指定事業者が5Gサービスを商用化する時期と同時期に仮想移動体通信事業者に対して5Gサービスの提供に係る機能開放を行うこと、2点目は仮想移動体通信事業者による5Gサービスの提供が円滑に行われるようにするため、具体的な機能開放時期、提供エリア、通信速度、接続料、接続箇所、接続箇所における技術的条件などの5Gサービスの提供に必要な情報を仮想移動体通信事業者に対して速やかに提供すること、3点目は2点目に関連して個別協議、設備改修、ネットワーク試験など機能開放に先立ち仮想移動体通信事業者側で対応を要する事項が存在する場合、仮想移動体通信事業者がスケジュール面で十分な余裕をもって対応を行えるよう情報提供を行うこととなっている。
なお、5G向けの周波数はNTT DOCOMOに3.7GHz帯、4.5GHz帯、28GHz帯、KDDIおよびOkinawa Cellular Telephone、SoftBank、Rakuten Mobile (楽天モバイル)に対して3.7GHz帯および28GHz帯の割当が行われている。
開設計画によるとNTT DOCOMOは3.7GHz帯、4.5GHz帯、28GHz帯いずれも2020年春に商用化、KDDIおよびOkinawa Cellular Telephoneは3.7GHz帯と28GHz帯いずれも2020年3月に商用化、SoftBankは3.7GHz帯で2020年3月頃に商用化、28GHz帯で2021年3月頃に商用化、Rakuten Mobileは3.7GHz帯と28GHz帯いずれも2020年6月頃に商用化する計画を示している。
いずれも5Gサービスを商用化する具体的な時期は明らかにしていない。
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