マカオ当局が2020年6月の携帯電話加入件数を公表
- 2020年08月11日
- 海外携帯電話
マカオ特別行政区の政府機関で電気通信分野などの規制を管轄する郵電局(Direccao dos Servicos de Correios e Telecomunicacoes)は2020年6月末における電気通信分野の統計資料を発表した。
携帯電話サービスなどの加入件数が公開されている。
2020年6月末時点の携帯電話サービスの加入件数は1,795,753件となった。
前月末の1,964,364件から減少したことが分かる。
マカオ特別行政区の人口は2020年3月末時点の統計情報ながら約696,100人であるため、おおよその単純計算の人口普及率は約257.97%となる。
マカオ特別行政区ではSIMカードの自動販売機を通じてマカオ特別行政区境外からの訪問者でも容易にSIMカードを購入できたため、境外からの訪問者が短期利用の目的でSIMカードを購入し、離澳後のアクティブに使用されていない回線まで携帯電話サービスの加入件数に含まれる。
そのため、単純計算の人口普及率は高くなり、マカオ特別行政区におけるSIMカードの購入の容易度が反映されている。
ただ、2019年12月をピークに携帯電話サービスの加入件数は大幅な減少が続いている。
その背景として、マカオ特別行政区ではSIMカードの利用に実名登録を義務化した影響で従来のような手軽さがなくなり、さらに今般の状況で入境者が大幅に減少したことが挙げられる。
特に入境者の減少で新規加入が大幅に減少しており、アクティブに使用されていない回線は有効期限を迎えると順次無効化される中で、全体の加入件数も大幅な減少傾向となっている。
マカオ特別行政区の制度変更や今般の状況を考慮すると、当面は加入件数の減少が続く見込み。
携帯電話サービスの加入件数のうち、契約形態などの内訳も公表されている。
第3世代移動通信システム(3G)のポストペイド回線は36,204件、3Gのプリペイド回線は20,848件、LTEのポストペイド回線は777,457件、LTEのプリペイド回線は961,244件である。
なお、3GにはW-CDMA方式およびCDMA2000方式が含まれ、LTEはそのままLTE方式を指しており、統計資料ではLTE方式を第4世代移動通信システム(4G)と記載せずにLTEと記載しているため、統計資料と同様の表記とする。
すべての携帯電話サービスの加入件数のうち、支払方式別ではポストペイド回線が813,661件で約45.31%、プリペイド回線が982,092件で約54.69%となった。
通信方式別では3Gが57,052件で約3.18%、LTEが1,738,701件で約96.82%である。
マカオ特別行政区の移動体通信事業者(MNO)はCompanhia de Telecomunicacoes de Macau (澳門電訊:CTM)、Hutchison – Telefone (Macau) (和記電話(澳門))、SmarTone – Comunicacoes Moveis (數碼通流動通訊(澳門))、China Telecom (Macau) (中國電信(澳門))の4社が存在し、統計資料にはこの4社の加入件数が反映されている。
マカオ特別行政区では第5世代移動通信システム(5G)を導入していないが、Companhia de Telecomunicacoes de Macauをはじめとする一部の移動体通信事業者は5Gの導入に向けて準備を進めている。
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