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北朝鮮、台風で携帯電話サービスに影響も復旧が進む

  • 2020年09月19日
  • DPRK


朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)では台風の上陸に伴い携帯電話サービスに影響が発生していたことが分かった。

北朝鮮の各報道機関が台風の影響などを報じたことで判明している。

2020年台風第9号(マイサック)に伴う豪雨の影響を受けて、咸鏡南道および咸鏡北道の多数の地域で通信を利用できない状況が発生し、すぐに関連する逓信部門の事業体が影響の把握を進めて復旧作業に着手したという。

洪水などで道路や鉄道も通行できない状況が発生したが、道なき道を行き復旧作業を進めたと報じられている。

特に北朝鮮の政府機関で電気通信分野の規制を司る逓信省(Ministry of Posts and Telecommunications:MPT)の傘下機関で各道を管轄する咸鏡南道逓信管理局および咸鏡北道逓信管理局の幹部と従業員が率先して復旧作業に取り組んだという。

咸鏡南道逓信管理局は2020年9月16日までに端川市、検徳地区、虚川郡をはじめとする様々な地域で通信の復旧を完了したが、その中でも検徳地区では前進も困難な環境で復旧作業を進めるなど困難が重なった。

携帯通信および固定通信の両方を復旧したと報道しており、携帯電話サービスにも影響が生じていたことが分かっている。

また、復旧した携帯通信および固定通信を活用してほかの復旧作業の指揮を支援したことも伝えられている。

北朝鮮では2社の移動体通信事業者(MNO)が携帯通信事業を展開しており、エジプトのOrascom Investment Holding (OIH)の関連会社であるCHEO Technology JV Company (逓オ技術合作会社)がkoryolink (高麗網)として、逓信省傘下で国営のKorea Posts and Telecommunications Corporation (朝鮮逓信会社:KPTC)がKANGSONG NET (強盛網)として携帯電話サービスを提供している。

koryolinkとKANGSONG NETは一部の地域を除いて整備するエリアを分担しており、咸鏡南道はkoryolinkとKANGSONG NETのエリアが存在し、咸鏡北道は基本的にKANGSONG NETのエリアとなる。

一部の地域を除いて整備するエリアを分担する方針から、双方のエリアで利用できるよう相互に国内ローミングを受け入れている。

なお、北朝鮮ではローミングを文語で拡張連結と表現するが、口語の場合は拡張連結ではなくローミングを使用することもある。

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