中華電信がミリ波の5Gネットワークを構築、基地局はSercommから調達
- 2020年12月18日
- 海外携帯電話
台湾の移動体通信事業者(MNO)であるChunghwa Telecom (中華電信)は台湾のAdvanced Semiconductor Engineering (日月光半導体製造)および米国のQualcomm Technologiesと協力してミリ波(mmWave)の周波数を使用した第5世代移動通信システム(5G)のプライベートネットワークを構築したと発表した。
Chunghwa Telecomは5G向け周波数としてサブ6GHz帯の3.5GHz帯およびミリ波の28GHz帯を取得したが、2020年6月30日に商用化した一般向けの5Gサービスでは3.5GHz帯と第4世代移動通信システム(4G)向けに取得した2.1GHz帯を使用しており、28GHz帯は使用していない。
まずは工場で整備するプライベートネットワークで28GHz帯を使用することになり、Advanced Semiconductor Engineeringが台湾の高雄市楠梓区で所有および運営する工場で28GHz帯を使用した5Gのプライベートネットワークを構築したという。
Advanced Semiconductor Engineeringの工場では半導体の組み立てなどを実施しており、5Gのプライベートネットワークを導入して一部の機能を自動化するなどスマート工場の実現を目指す。
基地局はスモールセルを導入しており、Qualcomm Technologiesが開発したスモールセルおよびフェムトセル向けソリューションを適用している。
スモールセルの製造は台湾のSercomm Corporation (中磊電子)が担当した。
なお、Qualcomm Technologiesのスモールセルおよびフェムトセル向けソリューションを適用したSercomm Corporation製のスモールセルとフェムトセルは日本ではRakuten Mobile (楽天モバイル)が採用する。
Chunghwa Telecomは28GHz帯をスマート工場の実現に活用することで、台湾の5G関連業界の発展を促進するとともに、製造のスマート化に貢献するという。
また、様々な業界と協力して5Gの使用事例の開発に最善を尽くすと表明している。
一般向けの5Gサービスで28GHz帯を使用する計画などは言及していない。
日本と米国以外では28GHz帯の5Gに対応した携帯端末はほとんど販売されておらず、日本や米国以外で28GHz帯の5Gに対応した携帯端末が増加すれば一般向け5Gサービスでも28GHz帯の使用を検討すると思われる。
なお、Chunghwa Telecomは加入件数を基準に台湾で最大手の移動体通信事業者で、台湾で最初に5Gを商用化した。
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