NEC、グローバル向け5G基地局のアンテナ一体型無線装置を製品化
- 2021年06月26日
- 海外携帯電話
NEC Corporation (日本電気)はグローバル向けの第5世代移動通信システム(5G)の無線装置(Radio Unit:RU)を製品化したと発表した。
グローバルで展開することを見据えた5Gの基地局を構成する無線装置を製品化し、2021年度後半に出荷を開始するという。
2021年度後半に出荷を開始すると案内しているため、2021年10月から2022年3月の間に出荷を開始すると考えられる。
周波数はサブ6GHz帯に対応しており、グローバルで5Gの周波数として使用されている3300~4200MHzに対応している。
5Gの無線方式はNR方式に対応することが確実で、3300~4200MHzはn77と完全に一致するほか、3550~3700MHzのn48および3300~3800MHzのn78も内包する。
n48、n78、n77はいずれもFR1のNR Bandで、特にn78は世界で最も導入事例が多いNR Bandである。
そのため、少なくともn77およびn78には対応すると思われる。
アンテナ一体型で大規模MIMO (Massive MIMO)を活用した超多素子アンテナと高精度なビームを形成するデジタルビームフォーミング技術を組み合わせて、より多くの端末との高速大容量通信を効率的に実現するという。
さらに、独自の高密度実装技術、省電力技術、ファンレス化によって小型軽量科および低消費電力を実現したと説明している。
また、O-RANフロントホールインタフェース仕様に準拠することも公表されている。
O-RANフロントホールインタフェース仕様はオープン無線アクセスネットワーク(オープンRAN)の仕様策定を推進する標準化団体であるO-RAN Allianceで策定されたO-RANの標準仕様である。
無線装置と基地局制御装置の間の通信を担うフロントホールのインタフェースにO-RANの標準仕様を採用することになる。
O-RANフロントホールインタフェース仕様を採用することで、異なるベンダが製造した無線装置と基地局制御装置を接続できるため、特定のベンダに固定されない柔軟なネットワークの構築を期待できる。
なお、NEC Corporationは日本の移動体通信事業者(MNO)に対してO-RANフロントホールインタフェース仕様に準拠した5Gの無線装置を供給した実績がある。
日本ではNTT DOCOMOおよびRakuten Mobile (楽天モバイル)に対して供給している。
グローバルでは英国の移動体通信事業者であるVodafoneに供給することが発表されている。
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