パレスチナにMCCを割当
- 2022年10月10日
- 海外携帯電話
国際電気通信連合(International Telecommunication Union:ITU)の電気通信標準化局(Telecommunication Standardization Bureau:TSB)はパレスチナに国コード(Mobile Contry Code:MCC)を割当した。
電気通信標準化局はパレスチナの要請に対応してパレスチナに国コードを割当したと説明している。
パレスチナが割当を受けた国コードは423である。
過去にパレスチナは国コードの割当を受けたことがないため、国コードは新規割当となった。
国コードは電気通信標準化局が割当し、過去に割当の実績がない国および地域に対しては国および地域の要請に対応して新規割当を行う。
領有問題などが解決していない国および地域に対しても国コードは割当するが、国コードの割当をもって国際電気通信連合としての立場を表明するわけではない。
過去に割当の実績がある国および地域に対しては新規指定できる事業者コード(Mobile Network Code:MNC)の残数が20%以下の場合は追加割当できる。
日本はパレスチナを国家承認していないが、パレスチナではヨルダン川西岸地区およびガザ地区の両方で独自の移動体通信事業者(MNO)が携帯通信事業を展開している。
なお、ヨルダン川西岸地区ではイスラエルの移動体通信事業者も携帯通信事業を行う。
パレスチナの移動体通信事業者はJawwalとして携帯通信事業を行うPalestine Cellular CommunicationsおよびOoredooとして携帯通信事業を行うWataniya Palestine Mobile Telecommunicationsの2社で、いずれもイスラエルの国コードを使用する。
イスラエルの国コードは425で、事業者コードはPalestine Cellular Communicationsが05、Wataniya Palestine Mobile Telecommunicationsが06である。
そのため、国コードと事業者コードで構成する公衆陸上移動体通信番号(Public Land Mobile Network Number:PLMN番号)はPalestine Cellular Communicationsが425-05、Wataniya Palestine Mobile Telecommunicationsが425-06となる。
すぐに国コードおよび公衆陸上移動体通信番号を変更することは容易でないため、当面はイスラエルの国コードと既存の公衆陸上移動体通信番号を使用すると考えられる。
将来的にパレスチナの国コードを導入するために電気通信標準化局に国コードの割当を申請したと思われる。
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