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香港特別行政区、3.5GHz帯制限区域の一部を撤廃へ



香港特別行政区の政府機関で電気通信分野の規制を司る通訊事務管理局(Communications Authority:CA)は3.5GHz帯制限区域の一部を撤廃することが分かった。

3.5GHz帯は香港特別行政区では既存免許人が固定衛星業務で使用するが、第5世代移動通信システム(5G)の導入を想定して携帯通信向けとしても割当した。

そのため、既存免許人の地球局が存在する地域の周辺を3.5GHz帯制限区域に設定しており、移動体通信事業者(MNO)は3.5GHz帯を利用できない。

3.5GHz帯制限区域は2か所であるが、地球局の移転に伴い北側の3.5GHz帯制限区域を2024年10月末に撤廃することになった。

香港特別行政区の移動体通信事業者は高速通信と面的な整備の両立を期待できる3.5GHz帯を5Gで主力の周波数として活用しており、黄金バンドと呼称することもある。

3.5GHz帯では5Gの無線方式としてNR方式を導入しており、NR BandはFR1のn78として運用している。

n78は対応機種が多く、香港特別行政区で正規に流通する5Gの携帯端末は全機種が対応する。

しかし、3.5GHz帯制限区域ではn78を運用できないことになるため、移動体通信事業者各社ともほかの周波数を3.5GHz帯に代わりに5Gで活用してきた。

China Mobile Hong Kong (中国移動香港:CMHK)、Hong Kong Telecommunications (HKT)、SmarTone Mobile Communications (数碼通電訊)は5Gの導入を想定して取得した4.9GHz帯を活用しており、NR BandはFR1のn79として運用しているが、n79は対応機種が少ない問題がある。

Hutchison Telephone (和記電話)は第4世代移動通信システム(4G)から転用した2.3GHz帯を活用しており、NR BandはFR1のn40として運用しているが、帯域幅の都合から3.5GHz帯や他社の4.9GHz帯より通信速度が低速となる。

各社とも3.5GHz帯を取得しているため、3.5GHz帯制限区域の撤廃に伴いn78を運用できることになる。

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