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DISHが全米をカバーする第4のMNOに、公式に宣言



米国の衛星放送事業者のDISH Networkは米国全土をカバーする第4の移動体通信事業者(MNO)として新規参入すると宣言した。

すでに確保した周波数や米国の移動体通信事業者であるSprintから取得する周波数などを活用して、米国全土で移動体通信事業を展開する計画である。

DISH Networkはサブ1GHz帯からミリ波(mmWave)まで周波数を確保している。

600MHz、700 MHzのEブロック、AWSのHブロックと呼ばれる1.9GHz帯、AWS-4と呼ばれる2.0GHz帯、そしてミリ波の24GHz帯および28GHz帯を保有し、そのうち24GHz帯および28GHz帯は第5世代移動通信システム(5G)で利用することが決まっている。

2023年6月までに5Gネットワークの人口カバー率は70%以上とする方針という。

米国のT-Mobile USとSprintの合併の実現が前提条件となるが、DISH NetworkはSprintからプリペイド事業や周波数も取得する予定である。

移動体通信事業者のT-Mobile USAを擁するT-Mobile USとSprintは合併で合意し、米国の政府機関である司法省(Department of Justice)は条件付きで合併を認めており、その条件にSprintがDISH Networkに対してプリペイド事業や周波数を売却することなどが規定されている。

Sprintは自社のプリペイド事業のほか、完全子会社のBoost WorldwideおよびVirgin Mobile USAを通じて手掛けるプリペイド事業をDISH Networkに売却する。

なお、Virgin Mobile USAが提供するAssurance Wirelessのプリペイド事業、Sprintの関連会社のShenandoah TelecommunicationsおよびSwiftel Communicationsが提供するプリペイド事業は売却の対象外となっている。

DISH Networkが取得するプリペイド事業はワシントンD.C.、米国の50の州、米自治領プエルトリコで加入件数が930万件に達し、14億米ドル(約1,521億円)の価値を有しており、7,500以上の取扱拠点も維持する予定である。

プリペイド事業の取得の完了から3年後にはSprintから周波数も取得する予定で、DISH NetworkはSprintから36億米ドル(約3,912億円)の価値を有する米国全土を対象区域とした800MHz帯の14MHz幅を取得する。

T-Mobile USとSprintは合併後の新会社をT-Mobile US (以下、新T-Mobile US)とする予定で、DISH Networkが移動体通信事業者として新規参入後にネットワークを構築できていないエリアでは新T-Mobile USのネットワークを利用することでも合意している。

司法省がT-Mobile USとSprintの合併の条件としてDISH Networkに対するプリペイド事業や周波数の売却を規定したことは、DISH Networkの第4の移動体通信事業者としての展開を後押しすることになる。

T-Mobile USとSprintが合併すれば米国全土をカバーする移動体通信事業者は3社体制となるが、司法省としてはDISH Networkを新規参入させて4社体制を維持して適切な競争環境を確保する狙いがあると思われる。

DISH Network

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