マレーシアの5G向け周波数が確定、サブ6の割当は1枠のみに
- 2020年01月12日
- 海外携帯電話
マレーシアの政府機関で電気通信分野の規制を担うマレーシア通信マルチメディア委員会(Malaysian Communications and Multimedia Commission:MCMC)は第5世代移動通信システム(5G)向け周波数を発表した。
マレーシア通信マルチメディア委員会は5G向け周波数および割当のプロセスの概要を公表している。
周波数はサブ6GHz帯の700MHz帯および3.5GHz帯、ミリ波(mmWave)の26GHz帯および28GHz帯を5G向けに割当する。
サブ6GHz帯は第1段階では700MHz帯の30MHz幅*2および3.5GHz帯の100MHz幅の割当を行い、700MHz帯と3.5GHz帯の追加割当は将来的に検討する計画である。
700MHz帯および3.5GHz帯はひとつのパッケージとして1の免許人のみに割当を行う。
マレーシアでは既存の免許人である移動体通信事業者(MNO)は6者が存在するが、サブ6GHz帯は6者に対して個別に割当するのではなく、既存の免許人によって結成される単一のコンソーシアムに対して割当することになる。
サブ6GHz帯は単一のコンソーシアムが免許人となるため、既存の免許人は卸携帯通信サービスの提供を受けることになる見込み。
仮に複数のコンソーシアムが結成されて周波数の割当の申請が複数ある場合、比較審査で割当先を決定する。
5Gにおける通信速度とカバレッジの目標を最も効率が高い方法で達成するために、既存の免許人の間で協力が必要との考えから、サブ6GHz帯は単一のコンソーシアムに対して割当する方針を固めたという。
5Gの導入初期で中心となる3.5GHz帯は従来より高い周波数となり、より多くの基地局の設置などが必要とされる状況で、既存の免許人が協力して整備を進めることで1者あたりの負担を抑えて普及の促進を図る。
コンソーシアムの構造など具体的な基準および割当の具体的なプロセスは2020年第1四半期中に公示する。
26GHz帯および28GHz帯のミリ波は24900~28100MHzを5G向けに確保しているが、このうち24900~26500MHzはマレーシア全土が対象区域となり、既存の免許人が割当を申請できる。
1ブロックあたり400MHz幅で4ブロックを用意しており、最大で4者が割当を受けることができる。
比較審査で割当を行うことが決定しており、割当の具体的なプロセスは2020年第1四半期中に公示する。
26500~28100MHzはあらゆる事業体が割当の申請を可能で、プライベートネットワークとしての利用も認めており、運輸、製造、農業、公安、スマートシティのプロジェクトなどで利用することも想定している。
日本におけるローカル5Gに近い形態となり、先願主義で割当を行う方針である。
また、既存の免許人に割当済みの2.3GHz帯および2.6GHz帯は2021年12月31日まで既存の割当を維持し、有効期限を迎えるまでに割当に関する評価や見直しを行うという。
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