シンガポールのTPG Telecom、マレーシアとインドネシアで国際ローミングを中断
- 2020年01月14日
- 海外携帯電話
シンガポールで移動体通信事業者(MNO)として新規参入するTPG Telecomはマレーシアおよびインドネシアで国際ローミングを中断すると発表した。
TPG Telecomの携帯通信サービスは商用化しておらず、2019年1月よりトライアルとして限定的に提供している。
2019年7月からはマレーシアおよびインドネシアを対象として国際ローミングの提供を開始し、2019年10月にはインドも国際ローミングの対象に追加しており、さらに2020年1月にはフィリピンも対象に追加する予定である。
なお、インドはマハーラーシュトラ州の州都・ムンバイで最初に国際ローミングの提供を開始し、その後に旧ジャンムー・カシミール州の領域にあたるラダック連邦直轄領およびジャンムー・カシミール連邦直轄領を除いたインド全土に拡大した。
国際ローミングでは無制限のデータ通信、無制限のシンガポールの携帯電話番号宛の音声通話、20分のシンガポールの固定電話番号宛の音声通話、すべての音声通話の着信およびSMSの受信が追加料金なしで使える範囲となる。
データ通信は無制限であるが、通信速度に制限が設けられており、マレーシアでは最大384kbps、インドネシアおよびインドでは最大1Mbpsとなっている。
ただ、2020年1月15日からはマレーシアおよびインドネシアで国際ローミングの提供を中断する。
一時的な中断で近く再開する予定と案内しているが、再開の具体的な日程は明らかにされていない。
より良好な品質と広範なカバレッジを提供できるための選択肢を検討しているという。
これまでの国際ローミングの対象の移動体通信事業者はマレーシアがYesブランドで展開するYTL Communicationsで、インドネシアがSmartfren Telecomである。
YTL CommunicationsおよびSmartfren Telecomはいずれも当該国で中小規模の移動体通信事業者であり、大手の移動体通信事業者と比べてカバレッジは狭い。
また、YTL CommunicationsとSmartfren Telecomともに音声通話はVoLTE (Voice over LTE)のみを提供するため、端末側が非対応で利用できない場合も多く、マレーシアやインドネシアでの国際ローミングは多くの問題が発生していたと思われる。
なお、インドでは対象の移動体通信事業者がReliance Jio Infocommとなり、2016年に新規参入してから短期間で大手と並ぶ規模に急成長した。
カバレッジやVoLTEの対応状況などの問題はマレーシアやインドネシアより問題が少ない可能性が高い。
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