HTCが2020年11月の月間売上高を発表、2020年初の前年比増加
- 2020年12月14日
- Android関連
台湾のHTC (宏達国際電子)は2020年12月4日付けで2020年11月の月間売上高を発表した。
2020年11月は前月比29.26%増、前年同期比0.96%増の5億5,500万新台湾ドル(約20億5,551万円)となった。
2020年1月以降は単月では前年同月比で32.96%から67.07%の範囲で大幅な減少が続いてきた。
増加率は1%にも満たないが、2020年11月は2020年に入って初めて前年同月比で増加したことになる。
過去最高は2011年9月に記録した453億8,800万新台湾ドル(約1,681億38万円)であるため、2020年11月は2011年9月のわずか1.22%にとどまり、依然として厳しい状況であることに変わりはない。
また、2020年11月末に終了した11ヶ月間となる2020年累計では前年同期比44.81%減の51億9,100万新台湾ドル(約191億6,966万円)となり、累計では前年同期比で40%以上と大幅に減少していることも分かる。
HTCの業績が低迷する主な理由として、スマートフォンをはじめとした携帯端末事業の縮小やVR (仮想現実)事業の伸び悩みが挙げられる。
スマートフォンの黎明期に携帯端末事業で飛躍的な成長を遂げたが、スマートフォンの販売不振を受けて携帯端末事業が低迷しており、事業規模や運営の効率化を考慮して携帯端末の開発部門および製造部門の一部を売却したほか、複数の国と地域で携帯端末の販売から撤退するなど、携帯端末事業は規模を縮小している。
過去に主力事業と位置付けていた携帯端末事業の不振に伴いVR事業を主力事業として強化を図るが、携帯端末事業の不振を補完できる規模には達していない。
また、HTCは2019年第3四半期よりブランドライセンス事業も展開しており、携帯端末分野でHTCが保有する商標を使用して製品を販売する権利を外部企業に与えている。
HTCは対象の製品の開発や製造に関与しておらず、携帯端末事業ではなくブランドライセンス事業となるが、HTCの業績には貢献できていない状況である。
携帯端末事業における2020年11月の主な取り組みとして、香港特別行政区の販売事業者向けに第5世代移動通信システム(5G)に対応したスマートフォンとなるHTC U20 5Gを納入した。
香港特別行政区では2020年12月1日よりHTC U20 5Gの販売を開始している。
日本では日本法人のHTC NIPPONを通じて事業を行うが、2018年7月20日に発売したHTC U12+を最後に日本ではスマートフォンを発売していない。
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