ドイツのTelekom Deutschlandが3Gの提供を終了

ドイツのDeutsche Telekomの完全子会社で同国の移動体通信事業者(MNO)であるTelekom Deutschlandは第3世代移動通信システム(3G)の提供を終了した。

2021年6月30日から2021年7月1日にかけて3Gの停波作業を実施し、3Gの停波の完了に伴い3Gの提供を終了したと案内している。

当初より2021年6月30日に3Gの停波作業を開始し、2021年夏に3Gの提供を終了する予定と案内していたため、いずれも予定通りに実行したことになる。

3Gで使用していた周波数は第4世代移動通信システム(4G)および第5世代移動通信システム(5G)で順次使用する計画である。

3Gの提供を終了後も第2世代移動通信システム(2G)の提供は継続するため、2021年7月2日以降は2G、4G、5Gを提供する。

なお、3GはW-CDMA方式を採用し、2GはGSM方式、4GはLTE方式、5GはNR方式を導入および運用している。

2021年7月2日以降に4Gまたは5Gに対応していない携帯端末もしくはSIMカードを使用する場合は2Gを利用することになる。

2Gでは音声通話およびSMSは特に大きな問題なく利用できるが、データ通信は実用的に利用することが困難となる場合がある。

2Gの通信速度は低速となることから、小容量のデータ通信は利用できても大容量のデータ通信は実用的に利用できないため、インターネットの利用が制限されると案内している。

すでに5Gも提供しているが、ドイツでは4Gが広く普及しているため、3Gの提供の終了に伴い影響を受ける顧客に対しては4Gに移行するよう求めている。

4Gを利用するためにはスマートフォンを含めた携帯端末およびSIMカードの両方が4Gに対応している必要がある。

2004年までに発行したSIMカードは4Gに対応しておらず、基本的に2005年以降に発行したSIMカードが4Gに対応する。

顧客が容易に携帯端末とSIMカードの4Gへの対応状況を確認できるよう公式ウェブサイトでは3Gの提供の終了に関するページで簡易的に確認できる機能が実装されている。

4Gに対応していないSIMカードの場合は無料で交換を受け付ける。

LTE方式で高音質な音声通話を実現するVoLTE (Voice over LTE)も提供しているため、4Gに移行する場合はVoLTEに対応した携帯端末を選択するよう推奨している。

Telekom Deutschlandは2004年1月15日に3Gを商用化した。

商用化から約17年半で3Gの提供を終了したことになる。

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