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HTCが韓国拠点を再設立か、人員募集を開始



台湾のHTC (宏達国際電子)は韓国で拠点を開設する見込みであることが分かった。

HTCは韓国に拠点を設置していないが、韓国の首都・ソウル特別市を勤務地として人員募集を開始している。

少なくともLinkedInを通じてソウル特別市を勤務地として人員募集を開始した事実を確認できる。

職種はエンタープライズビジネス開発およびセールスマネージャである。

仕事内容は通信事業者、消費者、企業の需要などを分析および評価し、販売および実行の計画を構築すると記載されている。

また、四半期ごとに設定した販売予測から得られる販売およびマーケティング資金に基づき通信事業者、販売代理店、小売業者、企業などと連絡し、目標の達成に向けて努力することとなっている。

ほかに、本社の技術部門、マーケティング部門、アフターサービス部門、その他の部門、通信事業者、販売代理店、小売業者など提携相手との調整、在庫管理、VR (仮想現実)ソリューションの作成および提供なども要求している。

HTCは2008年7月に携帯端末事業で韓国に参入した。

当初は韓国法人を設立せずに韓国で携帯端末事業を開始したが、2009年1月30日には韓国法人としてソウル特別市中区でHTC Innovationを設立して韓国で携帯端末事業を本格化することになった。

しかし、HTCは携帯端末事業の不振を受けて2011年12月に韓国の移動体通信事業者(MNO)であるKT Corporationを通じて発売したHTC Sensation XLを最後に韓国ではスマートフォンの新機種は発売を見送り、最終的に2012年9月をもって韓国から撤退している。

サポートなどは当初より韓国のTriGem Computerに委託しており、サポートの提供はTriGem Computerが継続した。

韓国から撤退したことでHTC Innovationは解散の手続きを進め、2014年7月に解散が完了したため、もはや韓国にHTCの拠点はない。

なお、HTC InnovationはシンガポールのHigh Tech Computer Asia Pacificを通じてHTCが完全所有していた。

そのため、韓国では拠点を再び開設することになる。

HTCはVR事業と携帯端末事業を中心に展開しているが、携帯端末事業の大幅な不振を受けてVR事業を主力事業として再建を図っている。

韓国では2016年に韓国のJCH Systemsと販売契約を締結し、HTCが開発および製造したVR事業の製品をJCH Systemsが韓国で正規に販売する状況となっている。

仕事内容にはVRソリューションに関連した内容が含まれているため、韓国で拠点を再び開設する背景としてVR事業を強化する目的が有力と考えられる。

ただ、韓国の携帯端末市場は韓国のLG Electronics (LG電子)の撤退や複数の外国企業の参入などHTCが撤退した時期とは大幅に変化している。

仕事内容として通信事業者や消費者の需要などを分析および評価することも要求されているため、状況次第では韓国で携帯端末事業を再開することも検討すると思われる。

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