NECプラットフォームズ、MediaTekと5G端末の開発で協業
- 2021年10月15日
- その他モバイル端末
NEC Corporation (日本電気)の完全子会社であるNEC Platformsは台湾のMediaTek (聯発科技)と第5世代移動通信システム(5G)に対応したデータ通信機器の開発で協業すると発表した。
NEC Platformsは日本向けの5Gに対応したデータ通信機器の開発でMediaTekと協業することになる。
また、日本の企業としては初めてMediaTekが開発したチップセットであるMediaTek T750のライセンス契約を締結したという。
MediaTek T750を使用して開発したデータ通信機器としてはSpeed Wi-Fi 5G X11 NAR01を最初に製品化した。
Speed Wi-Fi 5G X11 NAR01は5Gに対応したモバイル無線LANルータで、2021年10月15日に販売を開始している。
KDDIおよび同社の連結子会社であるOkinawa Cellular Telephone (沖縄セルラー電話)がauのラインナップ、KDDIの連結子会社であるUQ CommunicationsがUQ WiMAXのラインナップで取り扱う。
まずはKDDIおよび同社の連結子会社向けに5Gに対応したデータ通信機器を製品化したが、モバイル無線LANルータや据置型無線LANルータなど30年以上にわたり累計で3,500万台以上を出荷したAtermシリーズのラインナップにも5Gに対応したデータ通信機器を追加し、日本で2022年度から販売を開始する計画である。
これまでに、Atermシリーズの製品の開発を通じて取得した小型化技術、独自のアンテナ技術、高速な無線LANの制御技術と、MediaTekが保有する5Gの通信モデムの技術やWi-Fi 6ソリューションを組み合わせて、5Gに対応したモバイル無線LANルータや据置型無線LANルータを開発すると表明している。
さらに5Gに対応したデータ通信機器の開発や製造などに関して、日本国内で一貫した対応を実現する体制を構築するという。
なお、MediaTek T750はMediaTekが5Gに対応したモバイル無線LANルータや据置型無線LANルータ向けに開発したチップセットである。
CPUはクアッドコアのArm Cortex-A55を搭載しており、動作周波数は最大2.0GHzとなっている。
Bluetooth 5.1および無線LAN IEEE 802.11a/b/g/n/ac/axに対応するため、Wi-Fi 6 (IEEE 802.11ax)も利用できる。
5GのNR方式、第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式、第3世代移動通信システム(3G)のW-CDMA方式、TD-SCDMA方式、CDMA2000方式、第2世代移動通信システム(2G)のGSM方式に対応した通信モデムを統合している。
NR方式の周波数はサブ6GHz帯のFR1で定義されたNR Bandに対応し、無線アクセスネットワーク(RAN)構成はスタンドアローン(SA)構成のOption 2およびノンスタンドアローン(SA)構成のOption 3に対応したデュアルモード5Gとなる。
NR方式では下りのキャリアアグリゲーション(CA)、256QAM、4×4 MIMO、上りのCA、256QAM、2×2 MIMOに対応しており、通信速度は下り最大4.7Gbps/上り最大2.3Gbpsに達する。
NEC Platformsのプレスリリースでは言及していないが、NEC Platformsが開発した5Gに対応した据置型無線LANルータとしてSpeed Wi-Fi HOME 5G L12 NAR02も発表しており、チップセットにはMediaTek T750を採用した。
auおよびUQ WiMAXのラインナップで2021年11月上旬以降に発売する予定である。
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