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楽天グループと協力するドイツの1&1、まずは3.5GHz帯で整備か



Rakuten Group (楽天グループ)と協力するドイツの1&1はモバイルネットワークの整備で初期の段階では3.5GHz帯を使用する見込みであることが分かった。

1&1は完全子会社でドイツのDrillisch Netzを通じて携帯通信用の周波数の取得に成功しており、2.1GHz帯の10MHz幅*2および3.5GHz帯の50MHz幅を保有する。

2.1GHz帯および3.5GHz帯はドイツの政府機関である連邦ネットワーク庁(Bundesnetzagentur:BNetzA)が2019年6月12日に完了した周波数オークションで取得し、連邦ネットワーク庁は2019年6月13日に認定式を開催した。

3.5GHz帯は認定後すぐに使用できるが、2.1GHz帯は2026年1月1日から使用できるため、当面は2.1GHz帯を使用できないことになる。

そのため、Drillisch Netzは2019年12月18日にドイツの移動体通信事業者(MNO)であるTelefonica Germanyと2.6GHz帯の10MHz幅*2を借用することで合意しており、2025年12月31日までは2.6GHz帯の使用も可能となった。

ただ、2021年5月21日にTelefonica Germanyとローミング協定も締結し、Telefonica Germanyが整備した第2世代移動通信システム(2G)、第3世代移動通信システム(3G)、第4世代移動通信システム(4G)を対象として国内ローミングを提供することになった。

国内ローミングの対象期間は初期期間が2025年6月30日までとなり、2026年1月1日以降は特定の地域で4Gの使用を制限するが、Drillisch Netzは2029年6月30日まで一方的に延長する権利を有し、さらに2034年6月30日まで追加で延長を要請できる。

Drillisch Netzは第5世代移動通信システム(5G)を独自に整備するが、当面は2.1GHz帯を使用できないほか、国内ローミングでエリアの不足を補完できるため、2025年12月31日まで期間限定の2.6GHz帯で整備することはあまり得策ではない。

2021年第4四半期よりモバイルネットワークの整備に関する工事を開始するが、初期の段階では有効的に使用できる周波数は実質的に3.5GHz帯に限られるため、まずは3.5GHz帯で5Gを中心に整備すると考えられる。

5Gの無線方式はNR方式の導入が確実で、NR Bandは2.1GHz帯がFR1のn1、2.6GHz帯がFR1のn7、3.5GHz帯がFR1のn78となる。

Drillisch Netzは1GHz未満の周波数を保有していないが、2025年に連邦ネットワーク庁が800MHz帯の割当を実施する見通しであるため、800MHz帯の取得を検討する。

1&1の2021年前半の業績報告書によると、Rakuten Groupはアクティブネットワーク機器の設置および運用の総合請負業者として機能し、パフォーマンスの全責任を負うという。

Rakuten Group側の発表では1&1の既存ネットワーク機器の構築を引き継ぎ、モバイルネットワークのパフォーマンスの向上を図ると案内している。

1&1はドイツで第4の移動体通信事業者として新規参入する予定である。

商用化する詳細な時期は発表していない。

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