タイのAISが5G CAを導入、Xiaomi製スマホが対応
- 2021年11月04日
- 海外携帯電話
タイの移動体通信事業者(MNO)でAISとして事業を行うAdvanced Wireless Networkは第5世代移動通信システム(5G)の無線方式であるNR方式でキャリアアグリゲーション(CA)を導入すると発表した。
2021年11月中に5G CAとして提供を開始する計画である。
NR方式でCAを実装することで、通信速度の高速化が期待できる。
サブ6GHz帯の周波数でNR方式を導入および運用しており、具体的な周波数と帯域幅は700MHz帯の15MHz幅*2および2.5GHz帯の100MHz幅となっている。
NR Bandは700MHz帯がFR1のn28で、2.5GHz帯がFR1のn41である。
そのため、CAはn28とn41の組み合わせで導入することになる。
n28とn41の組み合わせのCAはタイおよび世界で初めて導入すると案内しているが、n28とn41の両方を商用化した移動体通信事業者は世界的にもタイの2社に限られるため、n28とn41のCAを導入できる移動体通信事業者も世界でタイの2社に限られることに留意しておきたい。
まずは中国のXiaomi Communications (小米通訊技術)製のスマートフォンであるXiaomi 11Tが5G CAに対応する予定である。
2021年11月中にソフトウェアのアップデートを実施して5G CAに対応する予定であるが、詳細な日程までは決定していない。
Advanced Wireless Networkは2020年3月2日に東南アジアの移動体通信事業者として初めて携帯通信用途で5Gを商用化しており、当初は広い帯域幅を使用して高速通信を実現するn41で5Gを提供してきた。
しかし、2021年より低い周波数で広範なカバレッジを確保できるn28の運用も開始し、5Gのカバレッジを大幅に拡大している。
タイでは700MHz帯を地上アナログテレビ放送および地上デジタルテレビ放送で使用していたため、700MHz帯を取得した移動体通信事業者各社は地上アナログテレビ放送の停波および地上デジタルテレビ放送の周波数の移行が完了するまで700MHz帯を使用できなかった。
2020年中に地上アナログテレビ放送の停波および地上デジタルテレビ放送の周波数の移行を完了しており、タイの移動体通信事業者各社は2021年12月以降に700MHz帯の使用を順次開始した。
なお、Advanced Wireless Networkは加入件数を基準にタイで最大手の移動体通信事業者である。
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