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北朝鮮で携帯電話サービスの開始から19年、SUNNETの商用化から

  • 2021年11月11日
  • DPRK


朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)で最初に携帯電話サービスを商用化してから19年を迎えた。

北朝鮮で最初の移動体通信事業者(MNO)はNorth East Asia Telephone and Telecommunications Co., Ltd. (東北アジア電話通訊会社:以下、NEAT&T)で、NEAT&Tが免許人として2002年11月11日に北朝鮮で初めて携帯電話サービスを商用化した。

そのため、北朝鮮で携帯電話サービスを導入してから19年が経過したことになる。

NEAT&TはタイのLoxley Pacific (以下、Loxpac)と北朝鮮国営のKorea Posts and Telecommunications Corporation (朝鮮逓信会社:以下、KPTC)が朝鮮民主主義人民共和国外国人投資法で規定する外国投資企業の外国人投資企業の合作企業として設立しており、当初の出資比率はLoxpacが70%で、KPTCが30%である。

本社は北朝鮮の羅先特別市に開設した羅先国際通信センター(RASON INTERNATIONAL TELECOMMUNICATION CENTRE)に所在する。

2002年11月11日に北朝鮮の首都・平壌直轄市および羅先特別市でSUNNETとして携帯電話サービスの提供を開始した。

基地局を構成する無線装置はスウェーデンのEricssonを採用しており、通信方式は第2世代移動通信システム(2G)のGSM方式で、周波数は900MHz帯を使用していた。

ただ、2004年5月24日に一般向けにはSUNNETの提供を終了し、NEAT&Tの協力を得てKPTCが政府関係者や長期滞在の外国人などを対象にSUNNETの提供を継続することになった。

2008年12月15日には平壌直轄市に本社が所在する北朝鮮の移動体通信事業者であるCHEO Technology JV Company (逓オ技術合作会社)がkoryolink (高麗網)として一般向けの携帯電話サービスを商用化した。

koryolinkは第3世代移動通信システム(3G)のW-CDMA方式を採用しており、北朝鮮で最初の3Gであるkoryolinkの商用化を受けてSUNNETの提供は2010年12月末をもって完全に終了している。

羅先特別市でもkoryolinkを整備したが、主要都市に集中するkoryolinkの方針を受けて地方都市ではKPTCがKANGSONG NET (強盛網)の携帯電話サービスを導入し、羅先特別市ではkoryolinkからKANGSONG NETに切り替えた。

NEAT&TはSUNNETの終了後も携帯通信分野の事業を継続しており、羅先特別市に限定して代理店としてKANGSONG NETを取り扱う。

Loxpacは2013年後半に社名をLoxpac (Thailand) Company Limitedに変更し、2018年3月末には事業停止してNEAT&Tに関する権利義務をKPTCに譲渡したため、NEAT&TはKPTCの完全子会社となっている。

KPTCは北朝鮮の政府機関で携帯電話を含めた電気通信分野などを管轄する逓信省(Ministry of Posts and Telecommunications:MPT)が完全所有していたが、2021年4月16日から2021年5月17日までに逓信省を廃止し、新たに情報産業省(Ministry of Information and Communications Technology Industry:MICTI)を設置した。

逓信省の機能は情報産業省が承継したため、2022年11月11日時点では情報産業省がKPTCを完全所有している。

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