カナダのSaskTelが5Gを商用化、基地局はサムスン電子
- 2021年12月19日
- 海外携帯電話
カナダの移動体通信事業者(MNO)でSaskTelとして携帯通信事業を展開するSaskatchewan Telecommunications Holding Corporationは第5世代移動通信システム(5G)を商用化した。
2021年12月15日より5Gの提供を開始している。
まずはサスカチュワン州の州都・レジャイナの一部が5Gの提供エリアとなっている。
5Gの提供エリアは2022年春にレジャイナの全体およびサスカチュワン州・サスカトゥーンの全体に拡大する予定である。
5Gでは下りの通信速度が1.2Gbpsに達するという。
なお、Saskatchewan Telecommunications Holding Corporationはカナダ全土を携帯通信網の整備の対象区域とする全国的な移動体通信事業者ではなく、サスカチュワン州に限定して携帯通信事業を展開する地域限定の移動体通信事業者となる。
本社はレジャイナに所在し、5Gを含めた携帯通信網の整備はサスカチュワン州に限定して整備を行う。
5Gの無線方式はNR方式を採用しており、無線アクセスネットワーク(RAN)構成は第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式と連携して動作するノンスタンドアローン(NSA)構成で運用する。
5Gおよび4Gの通信設備は韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)より調達している。
2021年3月15日にはSamsung Electronicsから4Gおよび5Gの無線アクセスネットワークおよび5G向け仮想化コアネットワークを調達する計画を発表していた。
Samsung Electronicsにとっては韓国の移動体通信事業者以外に5G向け仮想化コアネットワークを供給する最初の事例となった。
また、Samsung ElectronicsはSaskatchewan Telecommunications Holding Corporationの5Gの展開を全面的に支える方針を明確化しており、2021年12月1日にはSamsung Electronicsのカナダ法人であるSamsung Electronics Canadaが地域事務所をレジャイナに開設することになった。
通信設備に関する事業はSamsung Electronicsのネットワーク事業部の管轄で、カナダでは2019年にネットワーク事業部が管轄する事業を開始した。
これまでに、カナダでは3社の移動体通信事業者に5Gの通信設備を供給することが決定しており、カナダでネットワーク事業部の事業規模を拡大する計画である。
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