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OIHがパキスタンの通信事業から撤退、北朝鮮のkoryolinkが唯一の通信事業に

  • 2022年01月30日
  • DPRK


エジプトのOrascom Investment Holding (以下、OIH)はパキスタンの通信事業から撤退を完了したことが分かった。

OIHはパキスタンのTransworld Associates (以下、TWA)の株式の51%を保有し、TWAをOIHの連結子会社として位置付けていたが、2021年2月17日にはTWAの株式の51%を売却する方向で協議を進めていることを公表していた。

2022年1月25日付けでTWAの株式の51%を3,500万米ドル(約40億3,267万円)で売却を完了したと案内している。

TWAはパキスタンで最初の民間の海底ケーブル事業者である。

海底ケーブルはパキスタンのカラチ、オマーンのシーブ、アラブ首長国連邦(UAE)のフジャイラを結ぶ約1,300kmのTWA-1を保有する。

OIHにとってパキスタンではTWAの海底ケーブル事業が唯一の通信事業であるため、OIHはパキスタンの通信事業から撤退したことになる。

OIHは旧社名がOrascom Telecom Media and Technology Holding (以下、OTMT)で、通信事業を主力事業として展開してきた。

しかし、経営方針の見直しに伴い通信事業を中心に展開する会社から様々な分野で多角的に事業を展開する会社を目指すことになった。

経営方針の変更を社名に反映する目的で、2018年7月9日を効力発生日として社名をOTMTからOIHに変更した経緯がある。

OIHに社名を変更した時点では朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)、レバノン、そしてパキスタンの3ヶ国で通信事業を展開していたが、すでにレバノンでも通信事業を終了している。

レバノンでは連結子会社でレバノンのOrascom Telecom Lebanon (以下、OTL)がレバノンの移動体通信事業者(MNO)でAlfaとして携帯通信事業を展開するMobile Interim Company 1 (以下、MIC1)を管理していた。

OTLは2020年9月7日付けでMIC1の管理権をレバノンの政府機関で通信分野の行政を管轄する電気通信省(Ministry of Telecommunications:MoT)に移管しており、OIHとしてはMIC1の管理権を電気通信省に移管した時点でレバノンの通信事業から撤退したことになる。

OIHはレバノンとパキスタンの通信事業から撤退したが、北朝鮮では同国の移動体通信事業者であるCHEO Technology JV Company (逓オ技術合作会社:以下、CHEO)を通じて通信事業を継続しているため、OIHにとってCHEOが唯一の通信事業となっている。

なお、CHEOに対する議決権の持分比率は過半を上回る75%であるが、OIHの連結子会社ではなく関連会社として位置付けている。

CHEOは第3世代移動通信システム(3G)のW-CDMA方式を導入しており、koryolink (高麗網)として携帯通信事業を展開している。

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