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シンガポールのSingtel、5Gの人口カバー率が95%に



シンガポールのSingapore Telecommunications (Singtel)は完全子会社で同国の移動体通信事業者(MNO)であるSingtel Mobile Singaporeが整備した第5世代移動通信システム(5G)の人口カバー率が95%に達したと発表した。

シンガポールでは2022年8月9日の建国記念日であるナショナル・デーに大規模なイベントを実施しており、Singapore Telecommunicationsはナショナル・デーを記念したイベントの会場や動画配信に係る通信環境の整備で貢献したという。

5Gを含めた携帯通信事業はSingtel Mobile Singaporeを通じて展開する。

2022年のナショナル・デーに向けて1年前から準備を行い、5Gのカバレッジの確保やキャパシティの強化など最適化や試験を繰り返してきた。

5Gの無線方式としてNR方式を導入し、無線アクセスネットワーク(RAN)構成はノンスタンドアローン(NSA)構成およびスタンドアローン(SA)構成のデュアルモード5Gである。

すでにシンガポール全土でSA構成の5Gを整備しており、Singapore Telecommunicationsによるとシンガポールは全土をSA構成の5Gでカバーした世界で最初の国で、完全な5G国家になるという。

2020年と2021年は規模を縮小してナショナル・デーのイベントを開催したため、5Gを全土で整備してから初めて通常規模で開催する2022年のナショナル・デーはSingapore Telecommunicationsにとって特別と強調している。

Singtel Mobile Singaporeは2020年9月1日に対象の回線数を限定してNSA構成で5Gのトライアルを開始した。

シンガポールでは5G向け周波数の割当時に5G向け周波数はSA構成の5Gで使用する必要があると条件を定めたため、NSA構成の5Gは商用ではなくトライアルとして展開することになった。

2021年5月25日にSA構成を導入し、5Gの商用化の条件を満たしたため、同日に5Gを商用化した経緯がある。

なお、5Gのトライアルは2021年12月31日をもって終了し、2022年1月1日以降は完全に商用の5Gとして提供しているが、SA構成を導入後は商用の5Gを提供する条件を満たしているため、NSA構成も商用の5Gとして継続して運用している。

第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式に対応した4G SIMではNSA構成の5Gを利用できるが、SA構成の5Gは利用できない。

SA構成の5Gを利用する場合は5G SIMに変更する必要があり、期間限定の措置として4G SIMから5G SIMに変更する場合は1度に限り手数料の37.45シンガポールドル(約3,600円)を免除する。

NR方式の周波数はサブ6GHz帯(Sub6)の2.1GHz帯および3.5GHz帯を使用しており、NR Bandは2.1GHz帯がFR1のn1、3.5GHz帯がFR1のn78となる。

公式には11機種のスマートフォンなど携帯端末がSA構成の5Gに対応するが、SA構成の5Gを利用するためにはソフトウェアのアップデートが必要となる場合があることに留意しておきたい。

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