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中東でファーウェイ設計の5Gルータを販売中



中東で中国のHuawei Device (華為終端)が設計した第5世代移動通信システム(5G)の無線LANルータを販売していることが分かった。

クウェートでは同国の移動体通信事業者(MNO)でZainとして携帯通信事業を行うMobile Telecommunications Companyが中国のSoyea Technology (数源科技)製のSRT873HS、Ooredooとして携帯通信事業を行うNational Mobile Telecommunications Companyおよびstcとして携帯通信事業を行うKuwait Telecommunications CompanyがSoyea Technology製のSRT875を取り扱う。

SRT873HSとSRT875ともにラベルに記載する製造者の名義はSoyeaLinkとして携帯端末事業を行うSoyea Technologyで、ラベルにはSoyeaLinkのロゴも確認できた。

Soyea Technologyの製品の扱いとなるが、Huawei Deviceが設計した。

Huawei Deviceは米国(アメリカ)の政府機関である商務省(Department of Commerce)の傘下の産業安全保障局(Bureau of Industry and Security)からEntity Listに追加されており、Huawei Deviceと取引する事業体などは部品や技術を含む特定の米国原産品をHuawei Deviceに供給する場合は産業安全保障局からライセンスを取得する必要がある。

第4世代移動通信システム(4G)の携帯端末向け供給に係るライセンスは条件付きで付与しているが、5Gの携帯端末向け供給に係るライセンスは原則として付与しておらず、Huawei Deviceは5Gの携帯端末の製品化が困難な状況にある。

そこで、Huawei Deviceは5Gの携帯端末の製品化に必要な部品や技術などを調達できる外部の会社に設計ライセンスを供与する事業を開始した。

Huawei Deviceから設計ライセンスの供与を受けて開発した携帯端末としては中国を中心に多くの会社がスマートフォンを製品化しているが、スマートフォンのほかに無線LANルータも存在しており、中東でも販売を行う。

店頭ではMobile Telecommunications Companyは製品名をHUAWEI SRT Lite、National Mobile Telecommunications CompanyおよびKuwait Telecommunications Companyは製品名をHUAWEI MiFi SRT875と掲示しているため、各社ともHuawei Deviceが開発に関係したことは認識しており、Huawei Deviceの紹介でSoyea Technologyから調達したと思われる。

クウェートの移動体通信事業者は3社ともHuawei Deviceから携帯端末を調達した実績があるほか、Huawei Deviceの関係会社で中国のHuawei Technologies (華為技術)からは基地局を構成する無線装置を調達しており、Huawei DeviceやHuawei Technologiesとは緊密に協力している。

クウェート以外の中東ではSoyea TechnologyのほかにGHTelcomとして携帯端末事業を行う中国のDBG Communications Technology (恵州光弘通訊技術)や中国のZowee Technology (Heyuan) (卓翼科技(河源))もHuawei Deviceから設計ライセンスを受けて開発した無線LANルータを製品化した実績がある。

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