タイのTrueとdtacの相互国内ローミング、GSM時代のPLMN番号を活用
タイのTrue Corporationの連結子会社で同国の移動体通信事業者(MNO)であるTrue Move H Universal Communicationおよびdtac TriNetは相互に国内ローミングを導入している。
True Move H Universal Communicationおよびdtac TriNetは親会社の経営統合に伴い関係会社となった。
携帯通信事業を行う事業会社の統合ではないため、それぞれ携帯通信事業を継続しているが、相互に第5世代移動通信システム(5G)を含む国内ローミングの提供を開始した。
事業者名の表示はTrue Move H Universal Communicationがdtac TriNetの加入者に提供する国内ローミングはdtac-True、dtac TriNetがTrue Move H Universal Communicationの加入者に提供する国内ローミングはTrue-dtacとなる。
True Move H Universal Communicationとdtac TriNetのプリペイドプランで国内ローミングを試したところ、いずれも国内ローミングではホームPLMNとは異なるPLMN番号を使用しており、過去に関係会社が指定を受けたPLMN番号を活用していることを確認できた。
ホームPLMNはTrue Move H Universal Communicationが520-04、dtac TriNetが520-05であるが、国内ローミングのPLMN番号はTrue-dtacでは520-18、dtac-Trueでは520-99を使用している。
520-18はdtac TriNetの旧親会社で解散したTotal Access Communication、520-99はTrue Move H Universal Communicationの兄弟会社で携帯通信事業を終了したTrue Moveが割当を受けたPLMN番号である。
いずれも1.8GHz帯の周波数ライセンスに基づき第2世代移動通信システム(2G)のGSM方式を導入するために割当を受けた。
タイでは周波数ライセンスの付与や周波数の借用など同一のグループでも周波数の利用形態などに応じて異なる事業会社が携帯通信事業を展開していたが、周波数ライセンスを移動体通信事業者に直接付与する形態に完全移行してからは親会社の経営統合に伴い関係会社となる事例を除いて事業会社を一本化した。
True Moveが運用していたPLMN番号はTrue Move H Universal Communication、Total Access Communicationが運用していたPLMN番号はDdtac TriNetが承継した。
True MoveとTotal Access Communicationは携帯通信事業を終了したが、両社が割当を受けたPLMN番号は5Gの時代には国内ローミングで活用することになった。
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