NTTドコモがエリクソン製Massive MIMO対応5G無線装置AIR 3268を導入、異例な点も
- 2024年08月28日
- docomo-総合
NTT DOCOMOは第5世代移動通信システム(5G)の整備でスウェーデンのEricsson製のAIR 3268を導入した。
大阪府大阪市北区の商用環境でAIR 3268の展開および運用を確認できた。
AIR 3268は5Gの無線方式であるNR方式を運用できるMassive MIMO (大規模MIMO)に対応した軽量なアンテナ一体型無線装置である。
EricssonはAIR 3268のラインナップとして周波数範囲が3400~3600MHzで質量が約12kgのAIR 3268 B42と周波数範囲が3450~3800MHzで質量が約15kgのAIR 3268 B78Yを用意しており、NTT DOCOMOに対してはAIR 3268 B78Yを納入している。
NTT DOCOMOではNR BandはFR1のn78、中心周波数は3650.01MHz、帯域幅は100MHz幅で運用する。
NTT DOCOMOは5Gの商用化当初からMassive MIMOに対応したアンテナ一体型無線装置を展開してビームフォーミングを適用しているが、MU-MIMOにも対応した高度化されたMassive MIMOに対応したアンテナ一体型無線装置を導入する計画を公表していた。
高度化されたMassive MIMOに対応したアンテナ一体型無線装置がAIR 3268となる。
NTT DOCOMOが商用環境で展開するAIR 3268の工事設計認証番号は001-A20798で、認証取扱業者はEricssonの日本法人であるEricsson Japan、型式はBS4001形BDE-BB(F) AIR 3268 B78Yである。
通常、NTT DOCOMOが商用環境で展開する子局である無線装置はNTT DOCOMOで採用する複数のベンダの親局である集約装置と組み合わせ、それぞれNTT DOCOMOが認証取扱業者としてNTT DOCOMOの型番規則に基づく型式で工事設計認証を受ける。
しかし、AIR 3268 B78YはEricssonの型番規則に基づく型式で、認証取扱業者もNTT DOCOMOではなく、集約装置の組み合わせはFujitsu (富士通)に限るため、親局がFujitsuの場合に展開できる。
様々な観点から異例な無線装置と言える。
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