北朝鮮で誕生した第2の携帯電話キャリアはByol
- 2015年07月09日
- 海外携帯電話
朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)で誕生した新たな移動体通信事業者はサービスブランドをByol (별/ピョル)として移動体通信サービスを展開していることが判明した。
Byolは北朝鮮政府が出資しているインターネットサービスプロバイダ(ISP)で、外国人に対して有線インターネット接続を提供しているという。
羊角島国際ホテルなどでは一部の外国人に対して有線インターネット接続を提供しており、このようなサービスをByolが手掛けていると思われる。
ただ、Byolによる移動体通信サービスは北朝鮮国民限定となり、北朝鮮在住の外国人や訪朝旅行者はこれまで通りサービスブランドをkoryolink (高麗リンク/コリョリンク/고려링크)として展開するCHEO Technology JV Company (逓オ技術合作会社/체오기술합작회사)を利用する。
北朝鮮における移動体通信サービスは、外国人に対してはCHEO Technology JV Companyのみ、北朝鮮国民に対してはCHEO Technology JV CompanyとByolが提供することになる。
Byolは朝鮮語で星を意味する별(南朝鮮側ではByeolと表記)に由来する。
■追記
2015年第3四半期末の時点でByolの移動体通信サービスは開始しておらず、北朝鮮のSTAR JOINT VENTURE (星合営会社/별합영회사)が移動体通信事業に新規参入を検討していたことが分かった。
STAR JOINT VENTUREは北朝鮮のインターネットサービスプロバイダであり、北朝鮮政府とタイのLoxleyの系列会社で香港特別行政区のLoxpac Hong Kongの合弁会社である。
北朝鮮では英文名称を朝鮮語で表記および呼称することを推進しており、事業内容や名称からByolはSTAR JOINT VENTUREと同一と考えられる。
一方で、第2の移動体通信事業者としては北朝鮮の政府機関で電気通信分野を管轄するKorea Posts and Telecommunications Corporation (朝鮮逓信会社/조선체신회사:KPTC)がブランド名をKANGSONG NET (強盛網/カンソンネット/강성망)として提供しているが、提供エリアがCHEO Technology JV Companyとは異なるため両社は競合関係になく、国内ローミングにより相互に補完して一体した移動体通信サービスを提供している。
なお、北朝鮮における移動体通信事業者やLoxleyの系列会社が手掛ける事業に関しては関連記事を参照されたい。
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