BlackBerryがパキスタン政府の規約に同意か、パキスタンからの撤退を回避と報道
- 2015年12月31日
- その他スマートフォン
カナダのBlackBerryはパキスタンのスマートフォン市場から撤退しない見通しであることがパキスタンメディアの報道で分かった。
パキスタンの行政機関で電気通信事業などを管轄するPakistan Telecommunications Authority (PTA)はBlackBerryに対して同社が提供する企業向けサービスをPakistan Telecommunications Authorityが監視できるよう要求したが、セキュリティ性の高さを武器とするBlackBerryはPakistan Telecommunications Authorityの要求を拒否していた。
これを受けてPakistan Telecommunications Authorityはパキスタンの各移動体通信事業者に対して2015年12月30日よりBlackBerry Enterprise Serverへのアクセスを遮断するよう指示したため、BlackBerryは同社のサービスをパキスタン国内で提供することが困難となり、2015年12月30日をもってパキスタンのスマートフォン市場から撤退すると正式に発表した。
しかし、パキスタンメディアの報道によるとBlackBerryはPakistan Telecommunications Authorityの規約に同意したため、BlackBerry Enterprise Serverへのアクセスは遮断せず、BlackBerryはパキスタンのスマートフォン市場から撤退しない見通しという。
この件についてBlackBerryおよびPakistan Telecommunications Authorityから公式な発表はなく、同意の内容についても詳細は明らかにされていない。
BlackBerryは過去にも同様の問題がインドなどで起きていたが、最終的には政府と協力する方向で決着がついている。
なお、Pakistan Telecommunications Authorityが監視を強化する理由は、携帯電話を用いたテロを未然に防ぐ狙いがあり、特にBlackBerryのようにセキュリティ性の高い携帯電話をテロ活動に活用することを恐れている。
世界有数のテロ多発国家であるパキスタンでは過去に携帯電話を通信手段として活用したテロも多く報告されており、対策としてこれまでにSIMカードの登録を義務化、多くのテロリストを輩出した国のSIMカードはパキスタン国内で国際ローミングの利用を不可、宗派間の対立が深まりテロが発生する確率が高めると懸念される期間は一時的に携帯電話サービスを停止するなど、携帯電話関連の規制を強めている。
スポンサーリンク
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。