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日本通信が自前SIMなど新事業戦略を発表、VAIO Phoneの在庫評価減も影響して連結業績予想は下方修正



日本通信(JCI)は2015年4月30日に公表した2016年3月期(2015年4月1日~2016年3月31日)の連結業績予想を下方修正したことを公表した。

期初予想では営業利益を11億円の黒字と公表していたが、15億円の赤字となる見通しであることを明らかにしている。

なお、2015年3月期は4億800万円の黒字となっていた。

下方修正の理由は事業別に説明しており、MSP事業ではモバイル・ソリューションや製品の市場投入が遅れたことや、商談サイクルが日本通信の想定より長期化していること、企業顧客の投資決定が先延ばしになる経済環境に入っていることなどから、売上予想を31億6,000万円から15億3,000万円に下方修正した。

SIM事業では売上予想を前年度と変わらず29億4,000万円としていたが、通話定額を持たない仮想移動体通信事業者(MVNO)のSIM市場全体の伸び悩みや、格安SIMとして低価格化の競争が過熱していることで、売上予想を24億4,000万円に下方修正した。

その他の事業では日本通信の創業時より手掛けてきたテレコムサービス事業やPHS事業をMSP事業に集中するためにテレコムサービス事業は2015年7月をもって、PHS事業は2015年9月をもってサービスを停止しており、これにより売上予想を7億1,000万円から3億4,000万円に下方修正した。

これらの事業分野意外に、VAIO Phoneを完売するために必要な在庫評価減、事業戦略の転換に伴うその他の評価制の利益の減額により、11億円の営業利益から15億円の営業損失への予想と大幅な下方修正となることを明らかにしている。

日本通信は新事業戦略も明らかにしており、2015年末までに示された総務省の仮想移動体通信事業者規制緩和方針を受けて日本通信の役割を再定義し、新たな事業戦略に取り組むとしている。

新事業戦略は主に5項目を挙げており、次世代プラットフォーム(MSEnablerプラットフォーム)の構築、 自前のSIMカードの提供、 日本国内および海外の携帯電話事業者との接続、 仮想移動体通信事業モデル事業者からMSEnabler(イネイブラー)への転換、テクノロジおよびソリューション開発の強化に注力した取り組みを開始するという。

自前のSIMカードの提供については、これまで日本通信はNTT docomoからSIMカードを調達してNTT docomoのネットワークを利用してサービスを提供してきたが、自前のSIMカードを日本通信が提供することでNTT docomoのみならずSoftBankやKDDIのネットワーク、更には海外の携帯電話事業者のネットワークも1枚の日本通信のSIMカードで提供することが可能としている。

仮想移動体通信事業者規制緩和方針を受けて広がる可能性を踏まえて日本通信は自社の役割を再定義するとのことで、創業より仮想移動体通信事業者の提唱者として仮想移動体通信事業者のモデル事業者としての役割を担ってきたと主張しているが、役割をMSEnabler(モバイル・ソリューション・イネイブラー)に移行し、MSEnablerとしての役割を担うことが仮想移動体通信事業者業界の発展に繋がり、日本通信の事業成長に直結するとのことである。

日本通信

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