シンガポール政府が4G LTEサービスの品質基準を設定、未達であれば罰金も
- 2016年06月06日
- 海外携帯電話
シンガポールの行政機関で電気通信事業などを管轄するInfo-communications Development Authority of Singapore (以下、iDA)はシンガポールの移動体通信事業者各社が4Gとして提供するLTEサービスの品質基準を設定した。
品質基準は面積カバー率と信号強度に一定以上の条件を設定しており、具体的な条件はシンガポール全土の屋外、トンネル、屋内に分けて定められており、また既存の移動体通信事業者と新規参入の移動体通信事業者では異なっている。
なお、既存の移動体通信事業者はSingapore Telecommunications (Singtel)の子会社であるSingtel Mobile Singapore、M1、StarHubの子会社であるStarHub Mobileの3社となり、新規参入の移動体通信事業者はiDAが2016年第3四半期に実施する周波数オークションで決定する予定である。
面積カバー率の条件は既存の移動体通信事業者の場合、屋外では2016年7月1日以降が95%以上、2017年7月1日以降が99%以上、トンネルでは2018年7月1日以降が99%以上、屋内では2019年1月1日以降が85%としている。
新規参入の移動体通信事業者の場合、屋外では2018年10月1日以降が95%以上、2019年10月1日以降が99%以上、トンネルは道路のトンネルとMRTの地下部の駅および駅間で分けられており、道路のトンネルでは2019年10月1日以降が99%以上、MRTの地下部の駅および駅間では2021年10月1日以降が99%以上、屋内では2019年10月1日以降が85%以上と定めている。
iDAは既存の移動体通信事業者に対して2018年1月1日より屋内におけるエリア拡大状況の監視を開始し、結果を公表する方針である。
新規参入の移動体通信事業者はエリア整備の開始が後発となるため、既存の移動体通信事業者より緩い条件設定としている。
すべての移動体通信事業者および場所において信号強度は-109dBm以上を条件としており、信号強度が-109dBm以上であればエリア整備済みと認める。
品質基準の未達が発覚した場合、1件あたり最大で50,000シンガポールドル(約393万円)の罰金を支払う必要があり、また継続的かつ深刻な品質基準の未達が確認される場合は50,000シンガポールドルを超える罰金を命じることも可能としている。
なお、iDAは2012年に3Gとして提供するW-CDMAサービスにも品質基準を設定していた。
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