2013年Q3の携帯電話出荷台数トップ16が判明、ソニーモバイルが世界で1000万台を突破
- 2013年11月23日
- Android関連
IHS Electronics & Mediaは世界における2013年第3四半期の携帯電話出荷台数を発表した。
スマートフォンやフィーチャーフォンを含めた総出荷台数は37470万台となり、前年同期から増える結果となった。
各メーカーの順位と出荷台数はトップ16まで公開されており、その結果は下記の通りである。(括弧内は前年同期の出荷台数)
1位 Samsung Electronics 10900万台(10250万台)
2位 Nokia 6460万台(8290万台)
3位 Apple 3380万台(2690万台)
4位 LG Electronics 1670万台(1430万台)
5位 Huawei Technologies 1530万台(1210万台)
6位 TCL Communication 1460万台(1010万台)
7位 ZTE 1420万台(1750万台)
8位 Lenovo Mobile Communication Technology 1120万台(780万台)
9位 Sony Mobile Communications 1000万台(900万台)
10位 Yulong Computer Telecommunication Scientific 860万台(530万台)
11位 HTC 530万台(760万台)
12位 Shenzhen GiONEE Communications Equipment 530万台(530万台)
13位 Beijing Xiaomi Technology 520万台(170万台)
14位 Guangdong OPPO Mobile Telecommunications 480万台(210万台)
15位 Motorola Mobility 470万台(710万台)
16位 BlackBerry 370万台(740万台)
その他 4770万台(3600万台)
総数 37470万台(35550万台)
各メーカーの動向等について一言コメントしておく。
1位のSamsung Electronics (韓国)は安定して首位をキープしている。
出荷台数が1億台を超えた唯一のメーカーとなっている。
ハイエンドからローエンドまで万遍なく揃えたSamsung GALAXYシリーズのスマートフォンは世界で好調を継続した。
2位のNokia (フィンランド)は前年同期より大きく出荷台数を減らしている。
北米を中心としたアメリカ州でNokia Lumiaシリーズのスマートフォンが好調ではあったが、全体的に見るとフィーチャーフォンの方が総出荷台数の順位に貢献している模様である。
携帯電話端末の部門はMicrosoftに買収されることで合意しており、今後はWindows Phoneの販売を強化する見通し。
3位のApple (米国)はiPhoneシリーズのみで3位をキープしている。
2013年第3四半期の終盤に販売を開始したiPhone 5s及びiPhone 5cの販売台数は2013年第4四半期の結果に大きく反映されると思われる。
4位のLG Electronics (韓国)は移動体通信部門の不振が伝えられることもしばしばあるが、4位にランクインしている
一時は四半期ベースでトップ5から脱落することもあったが、3四半期連続で4位を保っている。
5位のHuawei Technologies (中国)は北米での販売を大きく落としているが、中国を含むアジアや欧州ではそれなりに販売台数が伸びている模様である。
北米ではスパイ疑惑もあるせいか、ここ最近は新製品の投入も消極的なところが残念である。
6位はTCL Communication (中国)は日本ではあまり馴染みがないが、ALCATEL ONE TOUCH IDOL ULTRAは代理店を通じて日本市場にも投入されている。
中国以外ではALCATELブランドで展開しており、TCL Communicationの出荷台数にはALCATELブランドも含まれている。
世界の幅広い地域で展開しており、今後が注目なメーカーの一つである。
7位 ZTE (中国)は前年同期よりも販売台数を減らし、順位もトップ5から脱落している。
ZTEはフラッグシップとしてZTE Grand SやZTE Grand Memoを欧州や北米にも拡大したが、あまり芳しくなかった印象である。
また、nubiaブランドでの新製品も販売地域を拡大しているが、依然として販売地域が少なく出荷台数の増加には貢献できなかったようである。
8位はLenovo Mobile Communication Technology (中国)で、中国を中心として好調な結果を出している。
今後は数四半期の間に20の国と地域の市場に新たに参入する予定で、更なる販売台数の伸びが期待できる。
9位はSony Mobile Communications (日本)で、1000万台を突破した。
ここ最近はXperiaシリーズのみを投入しており、Xperiaシリーズのみで1000万台を突破する結果となっている。
Sony Mobile CommunicationsはSony Ericsson Mobile Communicationsの時代からXperiaシリーズを投入しているが、Xperiaシリーズだけで四半期ベースの出荷台数が1000万台を突破するのは初めてである。
ハイエンドからローエンドまでラインナップを揃えており、日本だけではなく欧州やアジアの広い地域で好調さを見せた。
アメリカ州の攻略が更なる販売台数の増加には不可欠と思われる。
10位はYulong Computer Telecommunication Scientific (中国)がランクインした。
メーカー名としては馴染みが薄いが、中国を中心としてCoolpadブランドで展開している。
中国以外では北米やアジアの一部地域で展開していたが、新たに展欧州にも展開地域を拡大している。
2013年第4四半期には欧州向けにLTE対応スマートフォンの投入も実現しており、今後も出荷台数の増加を期待したい。
世界最大の移動体通信事業者であるChina Mobile (中国移動)には複数のLTE対応スマートフォンを投入し、中国でも更なる出荷台数の増加を狙う。
11位のHTC (台湾)は前年同期より出荷台数を落としている。
スマートフォンの不調が報じられることは度々あり、また役員が関連した社内のトラブルも心配なところである。
ここで心配してもどうしようもないことではあるが、今後の復調に期待したい。
12位のShenzhen GiONEE Communications Equipment (中国)はELIFEブランド等で展開している。
中国に本社を置いているが、アジアやアフリカの一部地域でも展開している。
今後は伸びると推測しているメーカーの一つで、動向を注視したいところである。
13位のBeijing Xiaomi Technology (中国)は前年同期より大きく出荷台数を伸ばしている。
設立が2010年と非常に若い企業であるが、ファンと一緒に開発を行うスタイル等で世界中にファンを有する。
展開地域が中華圏に限られていることが残念であるが、欧州や北米への進出も噂されているので楽しみにしておきたいところである。
14位のGuangdong OPPO Mobile Telecommunications (中国)はオンラインショップを通じて一部スマートフォンのグローバル向け販売を開始しており、販売台数を順調に伸ばしている。
Cyanogenとの提携を発表したりSNS等を駆使した新たな試みで市場開拓を狙う。
15位のMotorola Mobility (米国)は前年同期より大きく出荷台数を減らし、順位も落としている。
フラッグシップとして投入したMoto Xは展開地域が非常に狭いこともあり、出荷台数は伸びなかったと思われる。
新たに発表したMoto GではMoto Xとは異なるレンジで世界の幅広い地域で展開するとしており、どれだけ出荷台数を伸ばせるのか見守りたいところである。
Moto Xの展開地域を拡大するとの噂もあり、ことらも楽しみにしておきたい。
16位のBlackBerryはResearch In Motionから社名を変更してBlackBerryとなっている。
出荷台数は前年同期から半減しており、当然ながら順位も下げている。
一時は身売りすることを明かしていたが、それを撤回して資金調達することに成功し、今後の回復を狙う。
ビジネス向けで定評があったBlackBerryであるが、その方面でもシェアを減らしており、今後も厳しい道のりが待っていると思われる。
その他に属するメーカーの出荷台数は前年同期比で30%以上も増加している。
インドのMicromax Informaticsは今回の結果にはランクインしていないが、インドでは好調を維持しつつ欧州やアジア地域での展開地域拡大を進めており、今後は要注意なメーカーである。
中国メーカーが多くランクインしているが、世界最大の市場である中国市場での販売が大きく反映されている。
その中でも、中国以外の地域でも好調な結果を残したメーカーが上位にランクインしている印象である。
日本のメーカーはSony Mobile Communicationsのみと寂しい結果ではあるが、今後のシェア拡大と販売台数増加に期待したい。
・IHS Electronics & Media
http://www.ihs.com/index.aspx
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