ウズベキスタンの携帯電話事業者Ucellに贈賄で有罪判決、制裁金は1千億円超に
- 2017年09月23日
- 海外携帯電話
スウェーデンのTelia Companyはウズベキスタンにおける汚職事件について、米国司法省 (U.S. Department of Justice)、米国証券取引委員会 (U.S. Securities and Exchange Commission)、オランダ検察庁 (Dutch Public Prosecution Service)と和解に達したと発表した。
Telia Company (当時、TeliaSonera)はウズベキスタンで汚職疑惑が持ち上がり、2007年に第3世代移動通信システム(3G)の免許を取得するためなど、ウズベキスタン政府へ不正な支払いを行ったとして米国とオランダの関連当局より調査を受けていた。
米国とオランダの関連当局はTelia Companyと同社の子会社でウズベキスタンのCoscomが数年間にわたり英領ジブラルタルのTakilantに対して3億3,100万米ドル(約370億7,022万円)以上の不正な支払いを行ったと結論付け、米国の連邦海外腐敗行為防止法とオランダの法律に違反するとして、Telia Companyに制裁金の支払いを命じたほか、米国司法省はCoscomに有罪判決を言い渡した。
なお、Takilantは当時のウズベキスタンの大統領である故イスラム・カリモフの娘が実質的に支配する会社であり、Telia Companyにとってはウズベキスタンにおけるパートナ企業でもある。
Coscomはウズベキスタンの移動体通信事業者でUcellブランドを展開しており、出資比率はTelia Companyが94.0%、Takilantが6.0%となっている。
Telia Companyが支払う制裁金には米国司法省に支払う274,603,972米ドル(約307億5,417万円)、米国証券取引委員会に支払う457,169,977米ドル(約512億58万円)、オランダ検察庁に支払う274,000,000米ドル(約306億8,653万円)が含まれるが、米国司法省に支払われた40,000,000米ドル(約44億7,978万円)を控除してTelia Companyが支払う制裁金の合計金額は965,773,949米ドル(約1,081億6,149万円)となる。
米国司法省に支払う274,603,972米ドルにはCoscomに代わってTelia Companyが支払う500,000米ドル(約5,600万円)の刑事上の罰金や40,000,000米ドルの犯罪収益の没収金が含まれている。
さらに、Telia Companyと米国司法省はTelia Companyが厳格な内部統制を実施し、個人の調査を含めた継続中の調査への全面的な協力に同意したという。
Telia Companyはこの和解がTelia Companyの歴史における不運な章を終わらせるとしている。
なお、Telia Companyは2017年末までにウズベキスタンから撤退することを目指す。
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