中国移動がApple Watch向けeSIMサービスを開始へ、1年以上も遅れて
- 2019年01月20日
- Apple関連
中国の移動体通信事業者(MNO)であるChina Mobile Communications Group (中国移動通信集団)はApple製のスマートウォッチ「Apple Watch Series 3」および「Apple Watch Series 4」のGPS + Cellularモデル向けサービスを開始すると明らかにした。
Apple Watch Series 3およびApple Watch Series 4のGPS + CellularモデルはeSIMを採用しており、特定のiPhoneで利用する電話番号をGPS + Cellularモデルと共有できる。
そのため、GPS + CellularモデルはiPhoneとペアリングする必要なく、単独でスマートフォンの電話番号を使える。
GPS + Cellularモデルを取り扱う世界各地の移動体通信事業者各社はワンナンバーサービスやナンバーシェアなど、各社独自のサービス名でGPS + Cellularモデル向けサービスを展開している。
中国ではスマートフォンの電話番号をeSIMを内蔵したスマートウォッチと共有できるサービスをeSIM一号双終端業務と呼称し、eSIM一号双終端業務を提供するためには中国の政府機関で電気通信分野の規制を司る工業和信息化部(Ministry of Industry and Information Technology:MIIT)より認可を取得する必要がある。
これまでより、China Mobile Communications GroupはeSIM一号双終端業務を提供していたが、Apple Watch Series 3およびApple Watch Series 4のGPS + Cellularモデルは仕組みが独自規格であることを理由に対象外としていた。
ようやく2019年1月23日よりApple Watch Series 3およびApple Watch Series 4のGPS + Cellularモデルに対してeSIM一号双終端業務を提供する。
eSIM一号双終端業務の月額料金は10人民元(約160円)に設定されているが、2019年1月23日から2019年12月までは試験段階として無料で提供する予定である。
天津市、上海市、南京市、杭州市、広州市、深圳市、成都市で正規に契約した電話番号を使用し、Apple Watch Series 3またはApple Watch Series 4のGPS + Cellularモデルは中国版かつOSのバージョンがwatchOS 5.1.2以降のwatchOSで、電話番号を共有する特定のiPhoneはOSのバージョンがiOS 12.1.2以降のiOSを適用したApple iPhone 6およびApple iPhone 6 Plusの世代以降のiPhoneを使用することが条件となる。
なお、厳密にはChina Mobile Communications Groupの移動体通信事業は各省級行政単位で異なる法人が業務を担当しており、天津市ではChina Mobile Group Tianjin Company (中国移動通信集団天津)、上海市ではChina Mobile Group Shanghai Company (中国移動通信集団上海)、南京市ではChina Mobile Group Jiangsu Company (中国移動通信集団江蘇)、杭州市ではChina Mobile Group Zhejiang Company (中国移動通信集団浙江)、広州市および深圳市ではChina Mobile Group Guangdong Company (中国移動通信集団広東)、成都市ではChina Mobile Group Sichuan Company (中国移動通信集団四川)が移動体通信事業を手掛ける。
Apple Watch Series 3の発表後にChina Mobile Communications Groupは2017年中にGPS + Cellularモデル向けのeSIM一号双終端業務を提供すると案内していたが、1年以上も延期されていた。
なお、中国ではすでにChina United Network Communications (中国聯合網絡通信:China Unicom)およびChina Telecom (中国電信)が特定の都市に限定してApple Watch Series 3およびApple Watch Series 4のGPS + Cellularモデル向けにeSIM一号双終端業務を提供している。
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