KDDI、千葉県館山市沿岸部で船舶型基地局を運用開始

KDDIは令和元年台風第15号の影響で基地局が十分に機能していないエリアの復旧を図るため、船舶型基地局の運用を開始したと発表した。

令和元年台風第15号の影響で千葉県の一部で停電が長期化し、携帯電話の基地局が十分に機能せずに、auの携帯電話サービスを利用できない状況が発生している。

そこで、KDDIはKDDIオーシャンリンクを千葉県館山市沿岸部に出動および停船させ、2019年9月15日より船舶型基地局としてエリアの復旧を図る。

海側から沿岸地域を中心とした陸上に電波を送出してエリアを復旧させることで、auの携帯電話サービスを利用できるようにする。

なお、KDDIオーシャンリンクはKDDIの完全子会社のKokusai Cable Ship (国際ケーブル・シップ：KCS)が保有する海底ケーブル敷設船で、携帯電話の基地局を搭載している。

2011年の東日本大震災において道路の寸断や光ケーブルの切断によって陸路からの基地局の復旧に困難を要した経験を踏まえ、基地局を船舶に搭載して海側から沿岸地域を中心に陸上の通信を復旧すべく、船舶型基地局を導入することになった。

船舶型基地局は関連機関の協力のもと、実証実験や訓練を経て導入しており、船舶型基地局の運用は2回目である。

過去には平成30年北海道胆振東部地震の際に日高沖へ出動し、日本で初めて船舶型基地局によるエリアの復旧を実施した。

なお、KDDIおよび同社の連結子会社であるOkinawa Cellular Telephone (沖縄セルラー電話)は令和元年台風第15号に関して災害救助法が適用された地域の顧客に対して支援措置を実施している。

コメントを投稿するにはログインしてください。