T-Mobile USA向けOnePlus 7T Pro 5G McLarenとGalaxy Note10+ 5Gはミリ波の5Gに非対応
- 2019年12月05日
- Android関連
米国の移動体通信事業者(MNO)であるT-Mobile USAが発売する中国のOnePlus Technology (Shenzhen) (深圳市万普拉斯科技)製のスマートフォン「OnePlus 7T Pro 5G McLaren」および韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)製のスマートフォン「Samsung Galaxy Note10+ 5G」はミリ波(mmWave)の第5世代移動通信システム(5G)に非対応となることが確定した。
T-Mobile USAは2019年12月6日にOnePlus 7T Pro 5G McLarenおよびSamsung Galaxy Note10+ 5Gの販売を開始するが、発売に先立ちミリ波の5Gには非対応であることを明確化している。
T-Mobile USAは2019年6月28日よりミリ波の28GHz帯および39GHz帯を使用して5Gサービスを商用化したが、OnePlus 7T Pro 5G McLarenおよびSamsung Galaxy Note10+ 5Gではその28GHz帯および39GHz帯を使用した5Gサービスは利用できない。
OnePlus 7T Pro 5G McLarenおよびSamsung Galaxy Note10+ 5Gは米国の連邦通信委員会(Federal Communications Commission:FCC)ではミリ波で認証を受けておらず、その時点でミリ波に非対応となる可能性は十分に予想できた。
追加でミリ波の認証を受ける可能性も考えられたが、T-Mobile USAがミリ波には非対応となることを明確化したため、その可能性は消滅した。
T-Mobile USAは全米で600MHz帯を使用して5Gサービスを展開する方針で、OnePlus 7T Pro 5G McLarenおよびSamsung Galaxy Note10+ 5Gが600MHz帯の5Gサービスに対応した最初のスマートフォンとなる。
ミリ波のような高い周波数はカバレッジの確保が困難であるため、高トラヒックエリアを中心としてスポット的にエリアを整備するが、広いカバレッジを確保できる600MHz帯では全米で面的に整備する。
なお、5Gの通信方式はNR方式で、NR Bandは600MHz帯がn71、28GHz帯がn261、39GHz帯がn260である。
T-Mobile USAはNR方式のノンスタンドアローン(NSA)構成を採用しており、LTE方式を提供する基地局のeNBがマスターノード、NR方式のNSA構成向けRANでNR方式を提供する基地局のen-gNBがセカンダリノードとなるため、NR方式の接続にはLTE方式への常時接続が必要で、この常時接続するLTEがアンカーバンドと呼称される。
OnePlus 7T Pro 5G McLarenおよびSamsung Galaxy Note10+ 5GはいずれもLTE方式とNR方式のデュアルコネクティビティ(E-UTRA-NR Dual Connectivity:EN-DC)の組み合わせはDC_2A_n71AとDC_66A_n71Aに対応するため、NR方式の接続にはLTE方式の1.9GHz帯(Band 2)または1.7GHz帯(Band 66)の接続が前提となる。
いくら600MHz帯でNR方式のネットワークを面的にカバーしても、LTE方式の1.9GHz帯または1.7GHz帯のエリアでなければNR方式を利用できない。
また、ミリ波では最大で800MHz幅の広い帯域幅を確保できるが、n71は最大でも20MHz幅*2までと規定されている。
T-Mobile USAの場合はミリ波では100MHz幅で運用している模様であるが、n71は10MHz幅*2で運用する見込み。
OnePlus 7T Pro 5G McLarenおよびSamsung Galaxy Note10+ 5Gは米国の移動体通信事業者であるSprintが運用する2.5GHz帯のNR方式にも対応する予定である。
T-Mobile USAの親会社であるT-Mobile USとSprintの合併が完了すれば2.5GHz帯のNR方式にもアクセスできるという。
2.5GHz帯のNR方式はNR Bandがn41となるが、連邦通信委員会ではn41の認証を受けておらず、合併が完了してからn41に対応する可能性が考えられる。
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