中国当局、既存の4G周波数で5G導入を許可
- 2020年12月28日
- 海外携帯電話
中国の政府機関で電気通信分野などの規制を司る工業和信息化部(Ministry of Industry and Information Technology:MIIT)の傘下組織で周波数政策を担当する無線電管理局は中国のChina Mobile Communications Group (中国移動通信集団)、China United Network Communications Group (中国聯合網絡通信集団)、China Telecommunications (中国電信集団)に対して既存の周波数で第5世代移動通信システム(5G)を導入するための許可証を発給した。
既存の周波数で5Gを導入するための許可証は有効期間が10年間で、第4世代移動通信システム(4G)で使用する周波数で5Gの導入を認める。
これにより、移動体通信事業者(MNO)各社は正式に4Gで使用する既存の周波数で5Gを運用できる。
無線電管理局は5G向け周波数としてChina Mobile Communications Groupに2.5GHz帯および4.5GHz帯、China United Network Communications GroupおよびChina Telecommunicationsに3.5GHz帯を割当しており、すでに5G向け周波数では5Gサービスを提供している。
China United Network Communications GroupおよびChina Telecommunicationsは5Gの共同整備で合意し、4Gで使用する2.1GHz帯で5Gを導入する試験を積極的に推進しており、2.1GHz帯も5Gで本格的に使用する計画である。
中国の移動体通信事業者各社は様々な周波数で4Gを導入しているが、既存の周波数では最初に2.1GHz帯、その次に1.8GHz帯で5Gを導入する見込み。
無線方式は4GではLTE方式、5GではNR方式を採用する。
NR BandはいずれもFR1となり、5G向け周波数はすべてTDDで2.5GHz帯がn41、3.5GHz帯がn78、4.5GHz帯がn79となる。
既存の周波数は1.8GHz帯がFDDのn3、2.1GHz帯がFDDのn1となるが、1.8GHz帯ではSULのn80、2.1GHz帯ではSULのn84も導入が検討されている。
2.5GHz帯に関してはChina Mobile Communications Group、China United Network Communications Group、China Telecommunicationsに割当して4Gで使用していたが、China United Network Communications GroupおよびChina Telecommunicationsからは回収して5G向け周波数としてChina Mobile Communications Groupに再割当したため、2.5GHz帯は5G向け周波数である。
中国では各種許可証の交付を受けた統括会社が傘下の事業会社を通じて携帯通信事業を展開しており、China Mobile Communications Groupの場合は各一級行政区でそれぞれ子会社、China United Network Communications Groupの場合は子会社で中国のChina United Network Communications (中国聯合網絡通信)、China Telecommunicationsの場合は子会社で中国のChina Telecom (中国電信)が事業会社として機能する。
ほかに中国ではChina Broadcasting Network (中国広播電視網絡)が移動体通信事業者として新規参入することも決まっている。
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