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サブ6とミリ波に対応した5GモデムMediaTek M80を発表



台湾のMediaTek (聯発科技)は通信モデム「MediaTek M80」を発表した。

第5世代移動通信システム(5G)に対応した通信モデムで、スマートフォン、パソコン、データ通信製品など幅広い製品に最適なソリューションとなる。

5Gの無線方式は標準化団体の3GPP (3rd Generation Partnership Project)で5Gの要求条件を満たすために規定されたNR方式に対応し、3GPP Release 16で標準化が完了した標準仕様に準拠する。

無線アクセスネットワーク(RAN)構成はスタンドアローン(SA)構成とノンスタンドアローン(NSA)構成の両方に対応したデュアルモード5Gとなっている。

周波数はサブ6GHz帯の周波数範囲となるFR1およびミリ波(mmWave)の周波数範囲となるFR2で定義されたNR Bandに対応している。

FR1ではFDDとTDDの間のキャリアアグリゲーション(CA)を含めたキャリアアグリゲーション、FR2では最大で8搬送波を使用したキャリアアグリゲーション、FR1とFR2の間のキャリアアグリゲーションおよびデュアルコネクティビティ(DC)を利用できる。

ほかにNR方式で音声通話を実現するVoice over NR (VoNR)や第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式と動的に周波数を共有するダイナミックスペクトラムシェアリング(DSS)などの機能を備える。

MediaTekの独自技術として省電力技術を高度化した5G UltraSave技術、伝送データの容量に応じて帯域幅を動的に最適化する動的帯域幅パート技術、スタンバイ状態で電力が供給される接続モードDRXなどを搭載する。

通信速度は下り最大7.67Gbps/上り最大3.76Gbpsとなる。

先代のMediaTek M70では非対応のFR2に新たに対応したが、FR2の重要度が高まる状況を認識しており、特に米国で重要度の高まりが顕著な傾向であるため、需要を受けて新たに対応したという。

MediaTek M70はMediaTekが展開するスマートフォン向けチップセットであるMediaTek Dimensityシリーズに搭載し、多くの5Gに対応したスマートフォンで活用されている。

次世代のMediaTek Dimensityシリーズでは上位の製品からMediaTek M80を順次搭載すると思われ、MediaTek M80の仕様の範囲で5Gの各機能を実装することになる。

MediaTek M80はすでに業界標準の準拠に求められる試験を完了しており、2021年後半には顧客向けにサンプル出荷を開始する予定である。

MediaTek

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