UQコミュニケーションズが2022年秋に2.5GHz帯で5G導入、n41を採用へ
- 2021年03月31日
- KDDI-総合
KDDIの連結子会社であるUQ Communicationsは2022年秋に一部の地域において2.5GHz帯の周波数で第5世代移動通信システム(5G)のNR方式を導入すると公表した。
UQ Communicationsが保有する周波数を有効活用し、さらなる高速通信を提供するためにWiMAX 2+の周波数の一部で5Gを導入すると説明している。
2.5GHz帯では第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式と高い互換性を確保したWiMAX Release 2.1 Additional Elements方式(WiMAX R2.1 AE方式)を導入し、WiMAX 2+として提供しているが、2022年秋よりNR方式も順次導入することになる。
当初、2.5GHz帯ではIEEE 802.16eに準拠したMobile WiMAX (以下、旧WiMAX)を提供していた。
旧WiMAXは2009年2月26日より試験サービスを開始し、2009年7月1日に商用化した。
具体的な周波数範囲は旧WiMAXでは2595~2625MHzを使用しており、2013年10月31日より追加割当分の2625~2645MHzでWiMAX 2+の提供を開始することになった。
2015年2月12日からは旧WiMAXで使用していた周波数の一部となる2605~2625MHzをWiMAX 2+に転用したほか、2020年3月31日をもって旧WiMAXの提供を終了したことに伴い残りの2595~2605MHzでもWiMAX 2+を順次導入している。
そのため、WiMAX 2+では2595~2645MHzの50MHz幅を使用するが、LTE方式を運用できる帯域幅は1搬送波当たり最大で20MHz幅となることから、2595~2605MHz、2605~2625MHz、2625~2645MHzの3搬送波を運用する状況となっている。
UQ CommunicationsはWiMAX 2+の周波数の一部で5Gを導入することに伴いWiMAX 2+の下りの通信速度は最大440Mbpsから最大220Mbpsに変更する予定も公表した。
下りの通信速度は20MHz幅の2搬送波を束ねるキャリアアグリゲーション(CA)、64QAM、4×4 MIMOを同時に適用すると最大440Mbpsに達するため、CAを適用していない状態では下り最大220Mbpsとなる。
20MHz幅の1搬送波をWiMAX 2+に残してほかの周波数を5Gに転用すると思われる。
WiMAX 2+のBandは事実上のLTE方式のBand 41で、2605~2625MHzまたは2625~2645MHzのいずれかでNR方式を導入する場合はFR1のn41を採用することになる。
Band 41およびn41は周波数を動的に共有するダイナミックスペクトラムシェアリング(DSS)が標準化されているが、WiMAX 2+の帯域幅を縮小すると推測できるため、周波数の共有ではなく転用となる見込み。
なお、UQ CommunicationsはKDDIおよび同社の連結子会社であるOkinawa Cellular Telephone (沖縄セルラー電話)が提供する5Gを利用できるWiMAX +5Gの提供を開始する予定である。
既存のWiMAX 2+からWiMAX +5Gに移行時の手数料を不要とする特典も用意する。
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