米領グアムの携帯電話事業者の周波数一覧
- 2022年10月10日
- Report
米領グアムの携帯電話事業者各社が運用する無線方式および周波数を確認したため紹介する。
グアムは米国(アメリカ)の領土であるが、米国本土とは異なる携帯電話事業者が営業している。
グアムで移動体通信事業者(MNO)として展開する携帯電話事業者はDOCOMO PACIFIC、PTI Pacifica、TeleGuam Holdingsの3社となる。
DOCOMO PACIFICはグアムに登記上の本店が所在するグアム法人で、NTT DOCOMOの完全子会社である。
PTI Pacificaは米自治領北マリアナ諸島自治連邦区に登記上の本店が所在する北マリアナ諸島法人で、IT&Eとして携帯通信事業を行う。
TeleGuam Holdingsは米国本土のデラウェア州に登記上の本店が所在するデラウェア法人で、GTAとして携帯通信事業を展開している。
DOCOMO PACIFICおよびPTI Pacificaはサイパン島、テニアン島、ロタ島などを含む北マリアナ諸島でも携帯通信事業を行うが、グアムと北マリアナ諸島は異なる地域で、周波数の運用状況も異なるため、グアムの情報は北マリアナ諸島に適用できない。
グアムでは一部の携帯電話事業者が第5世代移動通信システム(5G)のNR方式、全社が第4世代移動通信システム(4G)のLTE方式および第3世代移動通信システム(3G)のW-CDMA方式を運用している。
各社の無線方式ごとの周波数および帯域幅は下記の通りである。
– DOCOMO PACIFIC
NR
n41, 40MHz幅
LTE
B4/B66, 10MHz幅*2
B4/B66, 10MHz幅*2
B12/B17, 5MHz幅*2
B71, 20MHz幅*2
W-CDMA
V, 5MHz幅*2
V, 5MHz幅*2
– PTI Pacifica
LTE
B2, 20MHz幅*2
B2, 10MHz幅*2
B12, 10MHz幅*2
W-CDMA
II, 5MHz幅*2
– TeleGuam Holdings
LTE
B4/B66, 15MHz幅*2
B13, 10MHz幅*2
W-CDMA
V, 5MHz幅*2
同一の周波数でも1の搬送波として運用していない場合は搬送波ごとに分けて記載した。
なお、DOCOMO PACIFICのB4/B66とB12/B17およびTeleGuam HoldingsのB4/B66はMFBI (Multiple Frequency Band Indicator)を適用している。
基地局を構成する無線装置はDOCOMO PACIFICがフィンランドのNokia Solutions and Networks、PTI PacificaおよびTeleGuam HoldingsがスウェーデンのEricssonを採用する。
周波数の運用状況は日本とグアムで大きく異なり、グアムでSIMカードを購入する場合や国際ローミングで利用する場合など日本で発売した携帯端末では利用できない場合があることに留意しておきたい。
グアムで携帯電話を利用する場合は事前に携帯端末が対応する周波数を確認する必要がある。
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