QualcommとサウジアラビアのZain KSA、O-RAN準拠の5G推進で協業
- 2023年02月10日
- 海外携帯電話
米国(アメリカ)のQualcommの完全子会社で同国のQualcomm Technologiesはサウジアラビア(KSA)の移動体通信事業者(MNO)でZain KSAとして携帯通信事業を行うMobile Telecommunication Company Saudi ArabiaとO-RANの標準仕様に準拠した第5世代移動通信システム(5G)を推進するために協業すると発表した。
Qualcomm Technologiesが展開する5GオープンRANインフラストラクチャソリューションであるQualcomm QRU100 5G RAN PlatformおよびQualcomm X100 5G RAN Accelerator Cardに基づく製品をMobile Telecommunication Company Saudi Arabiaの携帯通信網に適用することで、O-RANの標準仕様に準拠した5Gを推進する計画である。
Qualcomm QRU100 5G RAN Platformは大規模MIMO (Massive MIMO)に対応したアンテナ一体型無線装置向けのプラットフォームで、O-RANの標準仕様に準拠している。
なお、O-RANの標準仕様はオープン無線アクセスネットワーク(オープンRAN)の仕様策定を推進する標準化団体であるO-RAN ALLIANCEで策定した標準仕様となる。
Qualcomm X100 5G RAN Accelerator Cardはパフォーマンスの向上や消費電力の削減などに貢献する。
Qualcomm QRU100 5G RAN PlatformおよびQualcomm X100 5G RAN Accelerator Cardに基づく製品は2023年後半に商用環境で展開を開始する予定である。
そのため、Mobile Telecommunication Company Saudi Arabiaの携帯通信網には2023年後半以降に適用することになる。
Mobile Telecommunication Company Saudi Arabiaは広大な面積を誇るサウジアラビア全土で5Gを整備しており、欧州(ヨーロッパ)、中東、アフリカを含めたEMEA地域では最大規模の5Gを構築しているという。
基地局を構成する無線装置を含めた主要な通信設備のベンダは中国のHuawei Technologies (華為技術)である。
Huawei TechnologiesはサウジアラビアおよびMobile Telecommunication Company Saudi Arabiaを重視している。
2022年後半に製品化した最新の無線装置を世界的にも早期に納入した数社の移動体通信事業者にMobile Telecommunication Company Saudi Arabiaが含まれている。
Qualcomm Technologiesは同社のプラットフォームに基づく製品をMobile Telecommunication Company Saudi Arabiaの大規模な5Gで展開することで、サウジアラビアを含めたEMEA地域でプレゼンスの拡大を図ると思われる。
Mobile Telecommunication Company Saudi Arabiaはクウェートの移動体通信事業者でZainとして携帯通信事業を行うMobile Telecommunications Companyの子会社である。
5Gは2019年10月5日に商用化した。
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