Pantechの破産は韓国キャリアの営業停止が決定打に
- 2014年08月12日
- 海外携帯電話
韓国のPantechは債務の返済が困難となり、ソウル中央地方裁判所に法定管理を申請した。
法定管理は日本における会社更生法の適用に相当するが、韓国の移動体通信事業者3社に対する営業停止処分が決定打になったという。
Pantechは度々経営難に陥っており、企業再建プログラムであるワークアウトは3回も適用している。
グローバル展開していたPantechは1度目に実施された2007年4月から2011年12月までのワークアウトの期間中に輸出国を50ヶ国から10ヶ国に減らした。
その後も海外展開を縮小して韓国市場に絞ることに決定し、韓国市場に絞った直後の2014年1~2月は小幅ながらも月間ベースで黒字となり、上向きの調子を見せた。
そんな矢先、韓国の未来創造科学部は移動体通信事業者3社が違法な端末販売補助金を支給したとして、営業停止処分を命じた。
営業停止処分の期間中は新規加入や機種変更の受け付けを停止するもので、SK Telecomが2014年4月5日~2014年5月19日、KTが2014年3月13日~2014年4月26日、LG U+が2014年3月13日~2014年4月4日と2014年4月27日~2014年5月18日で、2014年3月13日~2014年5月19日の間が対象期間となった。
この期間中は市場規模が60%も縮小したとされており、韓国市場のみに絞ったPantechにとってはあまりにも厳しかった。
Pantechは営業停止の開始前にPantech製スマートフォンだけはどうにかして売れるよう未来創造科学部に要請をしていたが、それも実現せず経営状況は悪化の一途を辿った。
結果的に移動体通信事業者3社の営業停止処分を境に再び赤字となり、そこから自力で復活することはできなかった。
また、2014年6月頃から移動体通信事業者3社はPantech製スマートフォンの在庫過多を理由にPantechからスマートフォンの調達を停止しており、これも大きな痛手になったとされている。
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