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AT&Tとファーウェイの契約中止、米中関係への影響を懸念も



米国で2位の移動体通信事業者(MNO)であるAT&T Mobilityが中国のHuawei Technologies (華為技術)との間でスマートフォンの販売契約を中止した件で、米国と中国の関係に影響を与える懸念が出ている。

香港特別行政区のSouth China Morning Post (南華早報)が中国の政府機関で対外貿易などを管轄する商務部(Ministry of Commerce)の元関係者による見解として伝えており、AT&T MobilityとHuawei Technologiesの契約の崩壊は米中の貿易関係を脅かし、中国政府は状況が悪化すれば対策を検討すべきとの考え方を示した。

過去に中国の商務部は米国政府による中国企業への制裁措置に猛反発するなど、米国で中国企業が不利益などを被った際はしばしば政府間の問題に発展している。

AT&T MobilityとHuawei Technologiesの件に関してはAT&T Mobility側から契約の中止を申し入れた模様で、その背景にはHuawei Technologiesのスパイ疑惑に対する国家安全保障上の懸念と米国政府による圧力が大きく影響したとされている。

Huawei Technologiesのスパイ疑惑には中国政府も関与するとされており、中国政府としても決して無視できないはずである。

米国政府は2017年12月に国家安全保障戦略を発表し、中国やロシアを米国の競争相手とする位置付けを明確化した。

また、2017年12月に開催された世界貿易機関(World Trade Organization:WTO)の閣僚会議に合わせて米国などが中国を貿易面で牽制したことからも分かるように、米中の貿易関係は緊張を高めている。

このような状況でAT&T MobilityとHuawei Technologiesの大型契約が流れることになり、米中の貿易関係の悪化に拍車をかける可能性もある。

なお、Huawei TechnologiesはAT&T Mobility向けにHUAWEI Mate 10 Proを投入する計画であった。

mate10pro-press
South China Morning Post

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