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北朝鮮で平壌インターネット通信局が完成間近

  • 2018年08月03日
  • DPRK


朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)で平壌インターネット通信局の建物が完成間近であることが分かった。

平壌インターネット通信局は2015年11月25日に着工式を開催し、着工式には北朝鮮の政府機関で電気通信分野の規制を担う逓信省(Ministry of Posts and Telecommunications:MPT)やタイのLoxpac (Thailand)から幹部が出席した。

Loxpac (Thailand)の関係会社であるLoxpac Hong Kongが資金を投じて建設を進めており、外国メディアによると衛星画像から完成間近の状態という。

Loxpac Hong Kongは平壌インターネット通信局を建設するため、2015年11月に資金調達を実施したことが分かっている。

平壌インターネット通信局は北朝鮮の首都・平壌直轄市の中区域に位置し、大同江の西岸で鞍山通りを挟んで大同江ホテルと隣接する。

Loxpac Hong Kongは逓信省傘下の国営企業であるKorea Posts and Telecommunications Corporation (朝鮮逓信会社:以下、KPTC)と北朝鮮のインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)としてSTAR JOINT VENTUREを設立しており、出資比率はLoxpac Hong Kongが70%、KPTCが30%である。

STAR JOINT VENTUREは2010年10月10日にISPとしての事業を開始し、インターネットやイントラネットに係る業務を担うほか、北朝鮮の国別コードトップレベルドメインの.kpも管理する。

これまで、STAR JOINT VENTUREは北朝鮮国内に専用の活動拠点を設置していなかったが、平壌インターネット通信局はSTAR JOINT VENTUREの専用の活動拠点として機能するほか、インターネットやイントラネットに係る業務の中枢として機能すると思われる。

なお、Loxpac (Thailand)はKPTCと電気通信事業者としてNorth East Asia Telephone and Telecommunications (東北アジア電話通訊会社:NEAT&T)を設立しており、専用の活動拠点として羅先特別市に羅先国際通信中心を設置している。

STAR JOINT VENTUREはISP事業の独占権を2010年から2025年まで保有するが、大規模な投資によって平壌インターネット通信局を設立することで、事業規模の拡大やISP事業の独占権を2035年までの延長を目指す。

北朝鮮ではイントラネットが普及しており、インターネットの利用は限定的であるが、経済建設に集中する戦略のもとでインターネットの部分的な開放や外資企業のさらなる進出が実現すれば、インターネットは需要の増大が予測できるため、STAR JOINT VENTUREの事業拡大はそれも見据えていると思われる。

38 North

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