中国移動・中国聯通・中国電信が5Gトライアルの周波数を取得
- 2018年12月08日
- 海外携帯電話
中国の政府機関で電気通信分野などの規制を担う工業和信息化部(Ministry of Industry and Information Technology:MIIT)は第5世代移動通信システム(5G)の試験用に周波数の割当を実施したことが分かった。
工業和信息化部は既存の中国の移動体通信事業者(MNO)であるChina Mobile Communications Group (中国移動通信集団:CMCG)、China United Network Communications (中国聯合網絡通信:China Unicom/中国聯通)、China Telecom (中国電信)に対して、中国全土を対象区域とする5G向け周波数の試験用ライセンスを付与した。
移動体通信事業者各社は試験用ライセンスに基づき、割当を受けた周波数を利用して2020年6月30日まで中国全土で本格的な5Gの試験を実施する。
割当を受けた周波数はChina Mobile Communications Groupが2.5GHz帯と4.5GHz帯、China United Network CommunicationsとChina Telecomが3.5GHz帯である。
具体的な周波数範囲も判明しており、China Mobile Communications Groupは2.5GHz帯が2515.0~2675.0 MHzの160MHz幅、4.5GHz帯が4800.0~4900.0 MHzの100MHz幅で合計260MHz幅、China United Network Communicationsは3.5GHz帯で3500.0~3600.0 MHzの100MHz幅のみ、China Telecomは3.5GHz帯で3400.0~3500.0 MHzの100MHz幅のみとなる。
5Gの通信方式は標準化団体の3GPP (3rd Generation Partnership Project)で5Gの要求条件を満たすために規定されたNR方式の採用が確実で、NR Bandでは2.5GHz帯がn41、3.5GHz帯がn78、4.5GHz帯がn79に該当する。
ライセンスの種別こそ試験用としているが、移動体通信事業者各社は商用機器を利用して試験用に割当を受けた周波数で商用サービスを想定した5Gネットワークを中国全土で構築し、そのまま商用サービスに移行する見込みである。
中国では移動体通信事業者各社が2019年に5Gサービスのプレ商用、2020年に5Gサービスの正式商用を目指しており、工業和信息化部は適切なタイミングでライセンスを試験用から正式な商用に切り替えると思われる。
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