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ハノイ市で新ブランドのベトナム国産スマホVsmartを見てきた


ベトナムのVingroupは子会社のVinsmart research and manufactureを通じて携帯端末事業に参入した。

Vinsmart research and manufactureは2018年12月14日に第一弾の製品としてVsmart Joy 1Vsmart Joy 1+Vsmart Active 1Vsmart Active 1+を発表し、Vsmartのブランド名でスマートフォンを展開している。

ベトナムには多くの地場ブランドのスマートフォンが存在するが、その中には開発から製造まで中国企業に丸投げしている場合も少なくない。

しかし、誕生から1年に満たないVsmartは多くのベトナムの地場ブランドとは異なり、Vingroupは子会社を通じてスマートフォンの開発から製造までベトナムで行える体制を整えた。

具体的には子会社のVinTech Technology Developmentを通じて開発の知見を有するスペインのMundo Readerを買収し、Vinsmart research and manufactureはベトナムのハイフォン市で工場を設置した。

Mundo Readerは欧州を中心にBQのブランド名でスマートフォンを展開しており、当初は中国企業に開発から製造まで委託したが、2014年半ばに発売したスマートフォンからは自社開発に切り替えて製造のみを中国企業に委託していた。

Vsmartのスマートフォンの開発にはMundo Readerが保有する先進技術を適用しており、スペインから開発のエキスパートチームを呼び寄せ、欧州の高い水準に基づいて開発したという。

また、Vinsmart research and manufactureの工場では約1,000人が勤務し、従業員は同業で3年以上の経験を有するほか、経営陣は7年以上の経験を有する。

1年あたりの製造能力は500万台で、最先端の設備が導入されており、具体的にはシンガポール、ドイツ、米国の最新技術を駆使した3つの全自動部品溶接ライン、ドイツのRohde & Schwarzと米国のQualcommが提供する測定装置を備えた3つの回路試験ライン、6つの完成品組立ラインを設けた。

こうして、開発から製造まで国際水準を満たすという。

なお、Vingroupはベトナム最大の複合企業で、第2次 朝米首脳会談に合わせて訪越した朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)の代表団を迎え入れ、ハイフォン市にあるVINFAST manufacturing complexを案内したことが分かっている。

VINFAST manufacturing complexにはVingroupの子会社でVINFASTのブランド名で展開する完成車メーカーのVINFAST Trading and Productionが工場を設置しており、その中にVinsmart research and manufactureも工場を開設した。



VINFASTの自動車

北朝鮮の代表団はVINFAST Trading and Productionを中心に視察したが、参考程度にVinsmart research and manufactureの説明も受けたという。

完成車と携帯端末では分野が異なるが、Vingroupの一貫した戦略のもとVINFASTおよびVsmartの基本的な方針は似ており、国際水準の品質と国内製造を重視し、手頃な価格で優れた製品を届けてベトナム人の生活向上を図る狙いがある。

観光業の強化に向けて北朝鮮の代表団は観光地として有名なハロン湾を視察しており、その近郊のハイフォン市は行程上の都合がよかったと思われるが、それだけではなく工業製品の国産化や国産ブランドの普及を推進する北朝鮮と少なからず類似点があり、VINFASTやVsmartの取り組みは北朝鮮にとって多少なりとも参考になると判断した可能性が高い。

Vsmartのブランドについて紹介しておくと、ロゴはVとSの文字を3つの炎で表し、さらに3つの炎を合わせて全体的にはハスの花をイメージしている。

炎は熱意の象徴であり、ベトナムの国花であるハスは同国の象徴で、ベトナム人の魂を込める意味合いがあるという。

Vsmartのブランドではスマートフォンのみを投入しているが、将来的にはスマートフォンのみならず、様々なスマートデバイスを投入してエコシステムを構築し、ベトナム人の生活向上に貢献することを目標として掲げている。

VsmartのスマートフォンはVingroupであることが大きな強みとなっている。

サポートの拠点としてはVinsmart research and manufactureが運営するVsmart Customer Care Centerも存在するが、Vingroupの子会社であるVinpro business and trading serviceが展開するVinProの小売店、Vingroupの子会社であるVincommerce General Commercial Servicesが展開するVinMartやVinMart+の小売店などもサポートの受付窓口として機能する。



ハノイ市内のVsmart Customer Care Center



サポートの受付窓口となるVinMart+

各小売店はすべての店舗がサポートの受付窓口として機能する対象となるわけではないが、家電量販店のVinPro、スーパーマーケットのVinMart、コンビニエンスストアのVinMart+など、街中でよく目にする馴染みのある実店舗がサポートの受付窓口として機能する点は消費者にとって安心材料となりそうである。

当然ながら、販売でもVingroupの子会社を活用している。

VinProはもちろんのことVinpro business and trading serviceが展開する携帯電話小売店のVienthongAでも販売を行う。

また、Vincommerce General Commercial Servicesは実店舗のみならずベトナムの大手オンライン販売サイトのひとつであるadayroi.comを運営しており、adayroi.comにはVinProも出店しているため、adayroi.comでVsmartのスマートフォンを購入することもできる。

販売からサポートまでVingroupが子会社を通じて保有するあらゆる資産を活用していることが分かる。

製品自体の完成度は決して高くはなく、独自性も魅力度も高いとは感じていない。

ただ、Vsmartの挑戦は始まったばかりであり、多くの地場ブランドとは異なる優位性があるため、これからの展開に注目しておきたい。

余談ではあるが、Vinsmart research and manufactureはブランド名をVinsmartではなくVsmartに決定したが、その背景としてVinsmartとVinMartは一文字違いとなるため、混同を避ける狙いもあると推測している。



VinProで販売されるVsmartのスマートフォン



Vsmartのスマートフォンが売られるVienthongA

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