TPG TelecomとVodafone Hutchison Australia、合併却下の豪当局を提訴へ
- 2019年05月09日
- 海外携帯電話
豪州のTPG TelecomおよびVodafone Hutchison Australia (VHA)は豪州の政府機関である豪州競争消費者委員会(Australian Competition and Consumer Commission:ACCC)を相手取り連邦裁判所で訴訟を提起することが分かった。
TPG TelecomとVodafone Hutchison Australiaは合併計画を発表し、豪州競争消費者委員会が合併計画の審査を実施していたが、審査結果の発表の延期を経て合併計画を却下する決定を下した。
豪州競争消費者委員会の決定を受けて、TPG Telecomは訴訟を提起する予定と発表しており、Vodafone Hutchison AustraliaはTPG Telecomと共同で合併の承認に向けて法廷で追求すべきと判断したという。
TPG TelecomとVodafone Hutchison Australiaは引き続き合併の承認に向けて足並みを揃え、積極的に取り組む方針を明確化している。
なお、TPG TelecomとVodafone Hutchison Australiaは連邦裁判所が決定を下すまで時間を要すると推定し、合併契約の有効期間を2020年8月31日まで延長した。
TPG Telecomは子会社のTPG Internetを通じて通信事業を手掛けており、通信事業は固定通信事業が中心となっている。
携帯通信事業は仮想移動体通信事業者(MVNO)として展開するが、事業規模は限定的である。
Vodafone Hutchison Australiaは移動体通信事業者(MNO)として展開する携帯通信事業が中心で、固定通信事業は事業規模が極めて小さい。
基本的にTPG TelecomとVodafone Hutchison Australiaの事業は重なりが少なく、合併が実現すれば相互補完が可能となり、豪州の消費者に単独でより多くのサービスを提供できると主張している。
ただ、豪州競争消費者委員会は携帯通信と固定通信ともに競争促進のため大手3社体制から大手4社体制にする必要があると考えており、これを理由のひとつに挙げて合併計画を却下した。
TPG Telecom
Vodafone Hutchison Australia
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