英国のHutchison 3G UKが8月に5Gサービスを商用化、英国最速をアピール
- 2019年06月18日
- 海外携帯電話
英国の移動体通信事業者(MNO)でThreeブランドを展開するHutchison 3G UKは2019年8月に第5世代移動通信システム(5G)を商用化すると発表した。
英国ではEEが2019年5月30日に5Gサービスの提供を開始しており、Vodafoneが2019年7月3日に5Gサービスを開始する予定で、それに続いてHutchison 3G UKも5Gサービスを開始することになる。
Hutchison 3G UKは2019年末までに25の都市や町で5Gサービスを整備する計画である。
25の都市や町には首都・ロンドン、バーミンガム、ボルトン、ブラッドフォード、ブライトン、ブリストル、カーディフ、コヴェントリー、ダービー、エディンバラ、グラスゴー、ハル、リーズ、レスター、リバプール、マンチェスター、ミドルズブラ、ミルトン・ケインズ、ノッティンガム、リーディング、ロザラム、シェフィールド、スラウ、サンダーランド、ウォルヴァーハンプトンが含まれる。
Hutchison 3G UKは5Gで利用できる3.5GHz帯の周波数で最も広い帯域幅を確保しており、通信速度は英国最速を実現できるとアピールしている。
保有する3.5GHz帯の帯域幅はHutchison 3G UKが140MHz幅に対して、Vodafoneが3410.0~3460.0 MHzの50MHz幅、O2ブランドを展開するTelefonica UKが3500.0~3540.0 MHzの40MHz幅、EEが3540.0~3580.0 MHzの40MHz幅にとどまる。
英国では2019年3月下旬より英国の政府機関で電気通信分野の規制を担う通信庁(Office of Communications:Ofcom)が周波数オークションを実施しており、3.5GHz帯はHutchison 3G UKが3460.0~3480.0 MHzの20MHz幅、Vodafoneが50MHz幅、Telefonica UKが40MHz幅、EEが40MHz幅を確保した。
周波数オークションでは確保できた帯域幅が最も狭いHutchison 3G UKであるが、それに先立ちHutchison 3G UKは香港特別行政区のPCCW (電訊盈科)より英国のUK Broadbandを買収して完全子会社化しており、UK Broadbandが保有する3.5GHz帯も5Gサービスで生かす。
UK Broadbandは3480.0~3500.0 MHzの20MHz幅と3580.0~3689.0 MHzの109MHz幅を保有するが、このうち3680.0~3689.0 MHzの9MHz幅は2019年9月14日に満期を迎えるため、実質的に120MHz幅を保有することになる。
Hutchison 3G UKは周波数オークションを通じて取得した20MHz幅とUK Broadbandの買収によって取得した120MHz幅、合計で140MHz幅を5Gサービスで使用する。
競合他社と比べて保有する帯域幅が圧倒的に広いため、競合他社より高速な5Gサービスを実現できる。
5Gの通信方式は標準化団体である3GPP (3rd Generation Partnership Project)で5Gの要求条件を満たすために規定されたNR方式を採用し、NR Bandはn78となる。
通信設備はフィンランドのNokiaより調達する。
なお、香港特別行政区を拠点とする英領ケイマン諸島のCK Hutchison Holdings (長江和記實業)の完全子会社である。
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